ME06時代は主にWBのカムシャフトを使っていました。

プロフィールは当時コレしかないという性能を誇っていましたが

加工カムだったのでカム山が耐たずロッカーアームと共に削れていました。

※加工カムとは:ノーマルカムを溶接で肉盛りして削りなおしたもの。
熱処理されていないので表面が柔らかく削れ易い。


WBカムもメガサイクルもこの加工カムで↑上図のように良くなっていました(矢印の色が変わった部分が肉盛り)

削れた金属粉がオイルポンプやエンジン内のあらゆる部分に“悪さ”をする為 使用を断念。

オリジナルカムを立ち上げました。


それがこのハードカムです、無垢から削り出しクロモリ製

時代はME08に台変わりしハードカムも役割を終えました。

造るより既存の使えるカムがあればコスト的に楽なので

次の条件のものを探しました。

1.)素材削り出しかノーマル同様の鋳物をベースにしている(勿論表面処理済)

2.)ベース円が大きい。

3.)カム山が丸いもの

4.)プロフィール&リフト&オーバーラップの関係

その諸条件をクリアしたものがHOTCAMなのです。


=メーカーHPより=

HOTCAM XR400R stageT





HOTCAM XR400R stageU




   Stage-T  Stage-U
Intake Duration (Degrees at 1mm)°  246.00  254.00
Intake Lift (mm)  9.00  9.00
Intake Lobe Center (Degrees)  106.00  106.00
Intake Valve Lash (mm)  .13  .13
Exhaust Duration (Degrees at 1mm)°  246.00  248.50
Exhaust Lift (mm)  9.00  8.90
Exhaust Lobe Center (Degrees)  107.00  104.25
Exhaust Valve Lash (mm)  .15  .15


↑上図は400Rと同系列のエンジンを積むTRX400のパワーチェックグラフ stageT

------------ Conclusion -----------

当初はstageTを使っていて期待通りのパワーが出ましたが stageUというグレードを発見。

コレを体感してしまうと もうstageTには戻れなくなるぐらいの差があります。

低速からの太いトルク 強烈な吹き上がり 止めどなく回るエンジンフィーリング、

上記の結論によりHOTCAM stageUをメインに使っています。

ノーマルカム<コンペカム<HRCカム<HOTCAM stageT< stageU

という経緯を踏んで現在に至るわけです。

より良いものを・・・

------------ Bonus -----------

なおHOTCAMには stageVがあって コレは通常では組めません。

HOTCAM XR400R stageV


=END=