最近ユーザーさんと話をしていると 特段チューニングを求めている訳でなく

ノーマルを永く乗って行きたい、ただオーバーホール時に消耗部品としてピストンやカムを変えなくては

ならなくなった場合 カムプロフィールや圧縮が変わってしまうとノーマルキャブでは

不具合が出る可能性があります。

またオーバーホール費用がオークションなどで売っているエンジンに近いので考えてしまう、

かといって 中古のエンジンなので中身が信用できるものか いわゆる“賭け”だ。

そういったユーザーにきっちりオーバーホールしたエンジンをと

ストックしておいたMD17Eエンジンをノーマルベースでオーバーホールしつつ

ウィークポイント対策や強化パーツを含め 現状を見せつつ組み上げたエンジンを

1基販売したいと思います。


=内容 交換パーツ=


♯8 O-リング ♯3 ヘッドカバーガスケット


♯17 インマニO-リング ♯20 対策品 ロングスタッドボルト ♯4 ヘッドガスケット


♯1 ステムシール バルブすり合わせ 


♯1 軽量カムスプロケット ♯3 強化カムチェーン ♯4 強化カムチェーンテンショナー


♯5 クラッチカバーガスケット ♯6 オイルフィルター


♯7 FCCクラッチディスク ♯8 クラッチプレート ♯5 クラッチセンター


♯2 STDピストンリング(シリンダーのヘタりも無く 走行距離が浅い証拠)


♯35 ドライブシャフトオイルシール


♯6 強化シフトカム ♯14 シフトシャフトオイルシール

------------ Related to the previous -----------

=オーバーホール前のエンジン本体=

走行距離も浅く程度はかなり良いものです。

外観の塗装は要所要所剥がれはありますが 全般的には綺麗です。

=現状=


シリンダー段付き磨耗も無く 非常に綺麗です、ホーニングもくっきり。


ロッカーアームフェイス面 非常に綺麗です、またカバー内の色焼け無し。


カムのフェイス面も減りカジりまったく無し 非常に綺麗です。


ヘッドカバー内 焼けも無く非常に綺麗です。


コンロッド まったくガタ無し 新品の様。



コレもほぼ新品の様 こすれの痕も無し、念の為にリングは新品に交換します。

以上

最近にしては非常に程度が良く 実走が少ないエンジンと言えます。

------------------------------------------------------------

さあ 腰下のクラッチ側から作業を始めます。

通常と異なるのが強化カムチェーンテンショナー 強化カムチェーン FCCクラッチディスクを使います。


必ずオイルストレーナーをチェックして掃除しておきます。


強化カムチェーンテンショナー 強化カムチェーン 強化シフトカムを組み込み

クランクベアリング クラッチR側ベアリングのチェック


クラッチハウジングのヘタリを確認し FCCクラッチディスク&ディスク組み込み

最後の仕上げでクラッチセンターが軽く回るよう調整


本当に綺麗なエンジンです、クランクシールのチェック


オイルフィルター入替え


ドライブシャフト・シフトシャフトシール入替え

クラッチ側完成

続いて腰上の組み付け


ピストンリング交換

リングの組み方に通常パターンと高速パターンがあります。

このエンジンは通常パターンです。


クランクケースの下準備とシリンダーにピストンを仮組みしておきます。


シリンダースタッドを当店経験値のトルクで組み付け

シリンダーヘッドを乗せる前にヘッドカバー側の下準備


ロッカーアーム組み換え


組み付け終了

今回追加でスポ−ツカムを組み込んで欲しいというオーダー

シリンダーヘッドのオーバーホール




カーボン落し


バルブ研磨(ラッピング)


バルブ組み付け後 ヘッドO/H完成




ヘッドを乗せ規定トルクに締め付け 6oロングボルト


スポーツカム組み付け


使用カムは秘密


ヘッドカバー組み付け タペット調整


エンジン完成


=END=