エアクリーナーBOXにも役割がある事を分かっているだろうか。

吸入空気からチリや埃を除去するのは当たり前の事。

もうひとつは　それぞれの各気筒が吸入する時　脈動波が出る

それをＢＯＸの中で緩衝緩和させ　エアの流れをスムーズにする状況を作り出している。（チャンバー効果）

またある程度の吸入抵抗を作る事と容量で低〜中回転域のトルクアップ　レスポンスの反応を助長する役割がある。

良く見るファンネルむき出し仕様はＢＯＸ有りと比べると　極低域は特にトルクが弱くなるのだ、

それとレスポンスも落ちる。

動画でもよく見るシーンだが　ファンネル剥き出しの仕様はアイドリングからガバッとアクセル開けると

伸び切ったゴムを引っ張るかのようなタイムラグ　「ンッ パ」みたいな

ソレである。

↑：裏の構造（ファンネル形状）

それとココでは何度も言っているが　エンジンルーム内には走行時砂塵やホコリが渦巻いている　と言ってよいだろう、

メンテをよくやっているユーザーには言わずとも分かっていると思う。

結構なホコリがエンジンルーム全域に付いている。

我がスカＧも少なくとも月一はボンネットを開ける　その度内側を指でなぞるとザラッザラ

こんなにチリが舞っているのか　と。

エアクリーナーBOX無しなら　と思うとゾッとする。

ハコスカを大事にしていると言うユーザーは多いだろうが　このファンネル仕様のユーザーは分かっていないド・素人さん

分かってはいるがあの音を優先したいと言うお金持ちは　二万キロ毎にオーバーホールすれば良いだろう。

ホコリ交じりの吸入空気を吸い込む事によりキャブ⇒バルブ⇒シリンダーへと導かれる

バルブシートも常時摺り合わせしているようなもので当たりが広くなっていく

そしてピストン・リング・シリンダー壁面を細かいサンドペーパーで磨いているようなもので

みるみるうちに圧縮が落ちてゆくのだ。

機密性は失われ　爆発した高温のガスがシリンダーとピストンの間を通り　腰下に抜けてクランクケースへ

オイルは金属を通して１００度前後で機能する。

そこに高温燃焼ガスの吹き抜けが起こり　数百度の高温のガスがオイルに直接晒される事により

一発でオイルがダメになる。（酸化したオイルは元の性能は発揮出来ない）

油膜の耐たないオイルを規定距離まで走る事で潤滑性が無いオイルが周り　加速度的に金属が磨耗する。

燃焼ガスが吹き抜けると言う事は　同時に「オイル上がり」も起こる。

オイル消費も多くなるが上がったオイルが燃え　カーボンとなり排気経路に堆積していく。

ひどい場合は回転上昇時に白煙が出る症状が出る。（初期症状）

そのまま放置して使い続けると　常にオイルが高温に晒され続けオイルとして機能しないオイルを

使い続ける事になる。

バイク業界でも査定する場合　ファンネル仕様のバイクは相場より低くとるのは当たり前

エンジンが痛んでいる前提になる訳だ。

比較的埃を吸い難い構造のバイクでさえこの症状が必ず出る。

クルマは囲まれたスペース（エンジンルーム）に粉塵が舞うので　バイクより性質が悪い。

これらの流れを知っていてあえてファンネル仕様を貫くのであれば　いつでもオーバーホール出来る人か　

無知でミーハーなアホである。

ハコスカを大事にしている？

これらに気が付かずファンネル仕様にしているのは　ただの愚か者です。

キャブは多かれ少なかれ「吹き返し」がある、ガソリンが垂れた周辺にホコリの筋が出来ているようなものは完璧アウト！

この層の人たちはどうせ“猿の腰掛”だろうから　次に当たったユーザーはかわいそうだ。

目安は冷えている状態でエンジン始動した時　うっすらでも白煙が出ていればOUT

空吹かしの時も同様です。

------------ Separate case -----------

現在ノーマルエレメントを使っているが　以前S１３０Ｚ（ド初期型）に乗っていた時に

メーカーラスイチということで結構高かったがK＆Nを買っていた。

言うまでも無いが　低抵抗なフィルター　定番

コレが今装着しているＳＵキャブ用に使えるのでラッキーだった。

今ネットで探しても本当に見当たらない、

本当にラスイチだったようだ。

一度　もう使わないだろうとオークションに出したが売れなかった。

イマドキのお子達は知らないのかも知れないが

今となっては売れなくて手元にあるのが　本当に良かったとつくづく思う。

またノーマルフレームを使って　ほぼ抵抗“ゼロ”のフィルターを製作したので

それもノーマルBOXに戻す時用に準備を進めておこう。

余談だがHJG46W-8型用のエアクリーナーBOXとキャブの間のパッキン
（Ｌ２０型と形状が異なる）

今コレが無い　生廃の絶版パーツになって久しい。

頑丈なパッキンなのでなかなかヘタらないが　予備を持っていて良かった。

＝ＥＮＤ＝