GTR VS ロータリー の事を書いていて ふと気になった事がある。
GTRのデビュー戦は 1969 5月3日 JAFグランプリ
1600GTの走路妨害という事でからくもすっきりしないデビューウィンを飾ったのは有名な話。
しかしトヨタは1600cc ニッサンは2000cc 果たして同じクラスのカテゴリーで走ったのだろうか。
総合での結果をもって優勝とするならば 大人気無いのではないだろうか。
JAFのレース履歴を見てみた。




混走のレースだが 案の定クラスが違う
いくらなんでも1600と2000が同じレースを走って 勝ったと胸をはれるのだろうか。
確かにGTRデビュー前は トヨタ1600GTが成熟しレースを席巻していた。
また 急遽プロドライバーの参加は不可となっただけに 日産はオーディションで
速そうなドライバーを選んだようだが ワークスとの腕の差は歴然。
予選タイムはどうだったのだろうか
GTRの方が良いタイムを出しているが レース展開が悪かった。
実際のレース展開の結果は↑コレだ。
ワークスドライバーによる6kmフルコースのベストラップは同年3月10日時点で
2分11秒7が記録されている。
やはりワークスドライバーとの差は歴然だった。
♯26高橋晴邦選手はワークスドライバーといっても良い位置づけだったと思う。
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本来ならば同じ排気量のトヨタ2000GTとの一騎打ちのレースを見てみたかった。
年式的には丁度入れ替わりのタイミングで実現しなかったが 果たして実現したとすれば・・・
プリンスR380が参加した1966 第三回日本グランプリ
トヨタワークスの2000GTが2台出ていた。

その時の予選タイムを見てみよう。
遡る事三年前なので安易に比較は出来ないが コースは同じ富士スピードウェイ 6km、
GTRは 2:13.420(1969時点)
トヨタ2000GTは 2:52.430(1966時点)
あのプリンスR380が 2:52.710(1966時点)
また何があったのかポルシェ906 3:19.600(1966時点)
量産車ベースの2000GTとプロトタイプのR380がほぼ同タイムなのは なかなかの性能が伺える。
訳分からんのがフェアレディSR311 北野選手が 2:37.700(1966) とダントツ
三年後の1600GTが 2:14.910と言う事は この三年間のトヨタの技術はかなり進化していると言えるだろう。
トヨタ2000GTの国内レース参加は極めて少ない。







元の話に戻るが デビュー戦といっても 大きな排気量のクルマが格下のクルマに勝って
素直に喜んで良いのだろうか。
レース的には余裕のブッチのはずが それも遺恨の残る結果、
はっきり言ってこのレースは“負け”といっても良いだろう。
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