ワークスエキパイの形状・寸法には意味がある事は分かってもらえたと思うが

その他のワークスデータ


PGC10Rの開発を勧めていくうちに出てきた課題として

更なるエンジン性能向上とトルクの平坦化に取り組んだ。

ヒューエルインジェクション方式の採用(Lucas)

トルクカーブの“谷”を浅くする為には あらかじめ4種類のカムシャフト

6種類のエアホーン(インテーク・ラムバルブ)

3種類のエキゾーストマニホールドを用意、(集合部長の異なるもの)

ベンチテストで特性をチェック。

最初は一定長のエアホーンを装備して 最良性能のカムシャフトを選択

次いでエアホーン長をチェック 更にエキゾーストパイプ、

コレを繰り返しデータを取る。

結果 トルクカーブの 谷は完全には潰せなかったが相当浅く出来た。

最終段階で残ったエアホーンは100mmと65mm

ベンチテストでは結果は出ず実走へ

結局実践レースでは125mmが採用された。


=カムシャフト=

作用角を広げ過ぎるとトルクが悪化するのでバルブリフト増大で稼ぐ方が有利。

しかしバルブ加速度との兼ね合いも考慮しなければならない。

リフト7.5mmくらいから設計をはじめ 様々なトライを行った。

リフトは7.5〜10.5mmの範囲 バルブ作用角は250〜320度までの範囲でテストした。

GTRのカムシャフトは総計25種類試作された結果

リフト:9.5〜10.5mm 作用角:280〜310度の範囲に納まった。

従来のMカムから新設計のKカムに変更になった。


ワークスピストンはレシオ:11.3

レース用アルミ鍛造ピストンも頭部形状を変更した試作品を相当数テストした。


吸入効率増大の為 型から作りなおされたのが「K3R」ヘッド

最終燃焼室は 吸気側多球形 排気側ペントルーフ形状にすることにより

馬力が上がりトルクがフラットの性能が得られるようになった。


=END=