ある稀な事例
(MD30)
一時期リテーナーが破損してバルブが脱落すると言う事例が連発しました。このMD30はその第一号で
当時はたまたま製品不良でこうなったのではないかと言わざるを得なかった、過去前例が無かったからです。
当店でも初めての事だったので対策のパーツも無く 新品を入れるしか方法が無かったのです。そして
次のオーバーホール時期が近づいて来た頃 急に圧縮が抜けてきたので またリテーナーか?と思い
再度車両を持ってこられました。エンジンを開けて見るとバルブスプリング周りに異常無し、カム ロッカーアームも
非常に綺麗だ。とするとバルブを突いたのか・・・ ヘッドをめくってみた。
バルブキッスの形跡も無いが 燃焼室内のカーボンの様子がおかしい。
シリンダーを抜いてみた。
シリンダーの壁面に数箇所 錆跡が・・・
ピストンリングも錆と水とカーボンが練られて固着している。
ヘッドの4つのバルブもカーボンを噛んで若干浮いていて圧縮漏れを起こしている。
水がカーボンをふやかして燃えている為 上映像↑のようなピストンヘッド&燃焼室になる。
聞いて見ると保管場所は屋根付きで 更に車体カバーも掛けているそうで。
イン側かエキゾースト側からの水の混入?結露? いずれにせよ 数度に渡って錆びている。
心当たりはユーザーのみ知るところだ。
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