Maintenance

躍動するXRは美しい そしてノーマルが良い

いろいろな‘81系のXRを見てきましたが オーナーの好みもあるでしょうが

さまざまな仕様があります。私的にはいろいろカスタムで楽しむのもそのモデルが発売されて

二十年までの話、ノーマルに戻したくなります。

純正のカタログの姿は美しい。

購買意欲が沸くように一番いい角度で撮ってある。

なので最初にインパクトがあったド・ノーマルが“渋い”と思っています。

ヘッドライトカウルが年式が違ったり テールバッグが付いていなかったり

アンダーガードが無かったり フォークブーツの色が違ったり

シートの色が違ったり ウィンカーが純正で無かったり・・・


外装が紫外線で色落ちして薄ピンクなんて持っている値打ちは無いに等しいし 価値を見出せない。
(あくまでも私の価値観です)

そして綺麗であることが条件です。

使うのは勿論本来のカタチで使ってください、いつもメンテされているバイクは

傷があって使用感があっても綺麗なものです。

ボルト類にも気を配ってください。

赤錆だらけのボルト類はテンションが下がります。

そして何があっても対処できるようパーツの準備はしておくものです。

そこらへんのバイクではないのですから

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現在レストア中の‘81XR200R 

この車輌に付いているクラッチレバーはシルバーの新しい年式のクラッチレバーが付いている。

私的にはパーツがまだ手に入るのであればノーマルに戻したい。

探してみた。



まだ何とかなる

それとクラッチのアジャスターにも純正はアルミが使われている。


上映像↑:市販の多くはスチール製

出来る事であれば細かいところにも気を配りたい。

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やはりエアエレメントの予備は多めに持っておきたい。

早かれ遅かれ加水分解が起きてしまうからだ。

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‘81系のフロントフェンダーの取り付けにはゴムラバーが配されている。

maierとかの外品を付ける場合はイマドキのバイクのように直に付ければ良いのですが・・・


流石に♯3・2・5はすでに生廃

HONDAは当時からコンペテションのマシンには国内のトレールと違い

このようなカラーやワッシャにアルミを使っていた。

ゴムラバーはいずれヘタるので変えられる物を確保しておきたい。

代替品を紹介します。


♯3 アルミカラー


♯2 ゴムグロメット


♯5 アルミワッシャ

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サイドカバーのデカールを同寸で完全復活。

保護フィルムが貼られていて ノーマルのように擦れても印字が薄くなりません。

おまけにUVカット 色が紫外線で冷めません。

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日常で乗っているとストックしておきたいパーツがあります。

まずはスプロケット類でしょう。

リアに関しては現在普通に手に入るスプロケットが使えるようホイルを作っています。

フロントスプロケット 23801-446-770 はすでに生廃になっています。

そこでリアスプロケット同様 現在入手可能な純正があります。

勿論520サイズの13T

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XR200Rを乗り始め感動したのはサスペンションの質の良さ

200ccとはいえよどみなく回るフィーリングに扱い易いトルク 取り回しの軽さ。

しばらくすると整備性の良さに感心した。

一応車載工具のみでシート・タンク・前後ホイルの脱着が出来る事。


↑:本当はプラグレンチが一体になっているもの



フロントホイルは10mmと17mmレンチのみで脱着が可能


リアは反対側に空回り止めが付いているので24mmレンチのみで可能
ブレーキワイヤーの脱着もワンタッチ(市販車には無い装備)
また250・500のリアブレーキアームはアルミ鍛造製

つくづく実際のメンテナンスを一人で出来るよう良く考えられているものだと。
やっぱXRは国内トレールと製作理念から違うと感動したのでした。


実際 林道でキャブが張り付いた時の一幕

テールバッグは容量が大きく工具は勿論 書類 スペアパーツ
(ライト&テール球 プラグ 左右レバーなど)が入る。
見に付けなくても良い分ライディングに集中出来る 有り難い。

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旧車の一番の悩みどころがいかにキープ出来るかでしょう。

別項で書きましたが発売から41年経っています、これから購入を考えているユーザーさんは

出来るだけ「完品」を買う事です。

ボロいモノを安く仕入れてチマチマ直そうという時ではありません。

しかし今は良い時代でオークション、SNSなどの情報がありますので昔ほど苦労はしないかもしれません。

本気で“死ぬまで持っていたい”と言うユーザーさんは 私が言わなくても

いずれ要るパーツ類は買い込まれているでしょう。

中には部品取り出来る車輌やエンジンなど。


私が‘81XR200Rが好きなもので 好きなユーザーさんが集まってきます。

中には1台持っていて綺麗な新品パーツに換えていくうち

結局パーツで1台分組み直した方も居られます。


やはりまずは外装でしょう、この頃の樹脂パーツは紫外線で白く劣化するのが定番です。

発売から41年(令和4年現在) 今所有されている方はよほど好きな

ユーザーさんでしょう。

厳しいですが綺麗なXRでないと値打ちなどはありません。

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幸いな事に海外のブランドでリプロ品が出ています。



品質はご自分でお選びください。
ライトマスクを含むセットもあるようです。

その他 ロゴ入りのシートレザー テールバッグ スポークなどもあります。



シートロゴの文字の薄れは車体の印象に大きく左右する。

------------ Related to the previous -----------

この画像をご覧ください。

私のXR200Rbですがタンクがまるでスチールタンクのようなテッカテカな“艶”、

これはその当時売っていた社外品:FRPのタンクカバーを装着しているからです。

樹脂タンクの宿命でデカールが必ず浮いてきます、

貼っても貼っても剥がれます。

このカバーは極薄で(厚み:1mm程度)クロス1枚構成、勿論被せるだけ

割れても色が剥がれても補修が出来るのがメリット。

良い時期買っていて良かった。

またオークションにてライトカウル・サイドカバー・リアフェンダーが売られていた。

ノーマルに比べて「造り」を見てみたくて取り寄せてみた。


送られてきたものにはヘッドライトも付いていた。


外品に有りがちな取り付けの凸もちゃんと作られていて頑丈な造りだった。


このリアフェンダーも頑丈な造りで ノーマルであればナンバーやテールを付けると

ベラベラ揺れる。これならその悩みが解消出来そうだ。

いずれのパーツもウレタンで塗装すればツヤッツヤでかなり美観が上がる。

街乗りメインの時はこの外装を纏えばかなり綺麗だろう。

また 私の場合 オフを走る傷が入っても良い外装一式

街乗り・ツーリングにいく時のFRP外装一式

予備の新品外装一式 は用意している。

------------ Icing on the cake -----------

今“断捨離”のコーナーでcarbonのフロントフェンダーを出しています。



このカーボン目に弱いんだよね〜
XL−R型です。

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永く置いておくとまずエアエレメントが腐る。

でも外品が今でも売っている。

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今 タンクのウィングマーク(小)やコーションラベルは手に入る。
(ただハンドルに貼るコーションが生廃なのが残念)

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‘81・‘82のデカールのデータを保存しているので
いつでも製作が出来るようにしている。
※サイドカバーのデカールは擦れて文字が薄くなります、
クリアのフィルムを貼って対策した方が良いでしょう。

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その昔 ウチでもシートレザーを製作し販売していました。

200・250・500とロゴを起こし 純正同様の縫い合わせで作っていました。

その印刷屋さんが居なくなって版も無くなってしまいました。


やはりあるべきところにあるものが無いとオーラも薄れる、なんだかなぁ〜

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XR200Rのリアタイヤは専用といってよいサイズが嵌っています。

トレールタイヤでは見た目の迫力に欠ける。

やはりエンデューロタイヤを履きたいものです。(自分の責任で)

IRC VE−31 4.10−18

パターンもオールラウンドで コンパウンドもハード寄りで減りにくい。

流石に生廃となってしまった。

しかしモトクロスタイヤで良く似た代替がある。

フロントリムサイズ:1.60 リアリムサイズ:1.85

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一説にはキックギアが欠け易いと言うのがあります。(私のは大丈夫でした)

それを強化するパーツがあった。


上:ノーマル  下:対策品

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ノーマルエンジンにはオートデコンプ機能が付いています。

しかしマニュアルデコンプ化も出来ます。

コレによりキックの回数が少なく始動が可能。

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私のはある日から雨や水溜りを走行するとキャブの「張り付き」が出始めた。

何処からか水がキャブのスロットルに流れ込んでいるようだ。

アクセルのワイヤーからかエアクリーナーBOXからか分からず。

対策として最終型のキャブレターを用意した。


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ヘッドライトとカウルの間から光が漏れる、気にすれば気になってくるもの。

またその隙間から雨などが進入するとその裏にはハーネスの束。

それを解消出来るレンズラバーがある。

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アルミ鍛造チェンジペダル

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新車の時に付いてくる車載工具


♯8:ピンスパナーA
♯9:ピンスパナーB
♯10:24mmアイレンチ
♯11:アイレンチプロテクター
♯12:エアプレッシャーゲージ
♯15:プラススクリュドライバー2
♯16:マイナススクリュドライバー2
♯17:24mmアイレンチ
B標準 ♯10♯11♯15♯16♯17
C/D標準 ♯10♯11
オプション♯8♯9♯12

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これも200を購入してから装備したいモノとして「オイルクーラー」がありました。


定番は上映像↑のように施工するパターンですが 転倒やヒットした場合が不安です。

大した加工も出来るわけでなくボルトオンで付けれるものを探すと

確か和光さんぐらいしか見当たりませんでした。

取り出しが簡単に出来る造りでは無いのでクラッチカバーに加工で出来ますが

転倒や破損のリスクを考えると 出来ればやりたくない。

ボルトオンというのはこのエンジンは難しいのです。

しかし貧乏学生には指を咥えてただ傍観するのみ・・・

長い間いろんな200を見てきましたがオイルクーラーを装備しているモノはまずありませんでした。

結局現車には取り付けしていませんがキットは用意してあります。

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=回顧録=

こちら(京都)に来るまで我が‘81 200は丸6年NOオーバーホールできました。

メーターは100マイルで一回転 トータルでどのくらい走ったかわ分かりませんが

最低6〜7万km走っていると思われます。

その中には2速 3速 調子が良ければ4速でクラッチミートしてウィリーしていました。

それも早くマスターしたくて時間があれば それも四六時中・・・

勿論その間調子を崩すことなく乗っていました。

この仕事を始めて はたっ と気付いてオーバーホールをした。

結構ヘタっているだろうなと・・・

特にクラッチハウジングは凸凹に段つきは間違いない

するとシリンダーの段つきはありましたが 懸案のクラッチの焼けはなし

段つきもなし カム&ロッカーアームも実に綺麗でした。

学生の時のクラスメイトもバイク好きが多く その中でもZ2マニアがオイルについて

絶賛していたのが“カストロールフォーミュラーRS”

学生とって財布に痛かったが試しに使ってみた。

それまでは行きつけのバイク屋さん推奨ケンドルGT1、

これもグレード的には同じ15W−50でしたが入れ替えての

エンジンフィーリングの違いはすぐに分かりました。

新車の時からリアスプロケットは純正の50T、

帰省の時には高速で100km/hは有に出していました。

80km/hに達する回転はもうエンジンが唸っていましたが 耳も慣れるもので

早く帰りたいということも手伝ってついついブン回して帰っていました。

開けてみてRSの優秀性にあらためて驚きました。

油膜が強いというのはオイルにとって当たり前の事ですが

清浄性 流動性があっての良いオイルだと認識した次第です。


------------ That's all -----------

To be continued.


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