CRF250L

まだ詳細は分かっていないがメーカー発表の映像から考察してみよう。

まず価格がCBR250同様の¥40万円台で出してくると言う事らしいが本当だろうか?CBRはモデルまるまる

タイホンダ製のモデルを持ってきているので理解出来る、このCRF250Lは同じタイホンダで出たものなのか 又は

エンジンのみ使って車体は国内設計であれば40万円台は考え難い。見るところフロントサス&ホイル(ハブ 

ディスク)、リアサス(スィングアーム リンク ショック)、リアハブ ディスク リアキャリパー、フレームなどは

新設計のようだ。そこそこコストは掛かっている、やはりタイモデルであろうか?

フロントフォークはMD30とは違い CRMに非常に酷似している。

フロントハブは映像では良く分からないがレーサーのCRFに似ている、ディスクの取り付けが従来通り4本止め

なのか あるいは6本止めなのかは判断出来ない。旧型にも流用可能であれば有り難い。

ただ従来通りのスピードメーターギアが見当たらない、TT-Rのようにフロントスプロケットから検出するタイプかも。

リアサスはいよいよ従来のプロリンクではなくデルタプロリンクが採用されているようだ。

スィングアームもアルミ製でコレはMD30より性能アップが期待出来そうだ、言うまでも無いが質感はレーサー

までには程遠い。リアキャリパーはFTR250に酷似している、ハブスプロケット側にダンパーが入っていない事を祈る。


問題はパワーユニットだ。いわずと知れたCBRと同形式だ、水冷 インジェクション DOHC。

噂によれば27PSと言う話だが水冷を逆手に取ったものでMD30より薄い混合気を挿入して発熱が高くても

水冷と言う形式で押さえ込める。そしてO2センサー&触媒 コントロールユニットで排ガスを管理している。

元からライバル車であるWRなどまったく意識していないらしいので27PS出れば御の字と言う訳だ。

CBRでの話だがアフターパーツのPGMでリミッター解除しレース用マフラーで回したところ15.000rpmで

頭落ちするらしい。ノーマルは10.000rpmでリミッターが効くようになっている(DOHCである意味が無い)。

MD22で12.000rpm、ME06の”通勤快足”で15.800rpm回っている実績を見ればショボイエンジンと言わざるを

得ない。見方を換えればもともとの設計がリミッター有りきで作られているのでバルブ周りのキャパがそれに

あわせて作って有るのだろう、強化スプリングのみでもう少しは回るだろうけど。

一概には言えないがカムプロフィール、点火タイミングもリミッター有りきの作りでは期待出来ない。しかし

このバルブ挟み角は凄く良い、ただサブロッカー形式が少し足を引っ張るだろうが・・・

またボアアップは出来て270ccが限界であろう(270ccも難しいかも)、メッキシリンダーなので映像で見る限り

肉厚が無さそうだ。そして再メッキにしてもスリーブを入れるにしても従来よりコストが掛かりそうだ。

またセル構造もMD30と同様で軽く作られている工夫が見えない。

スタッドボルトも上から貫通の形式で高回転での周期的な振動に耐えられるのか(ノーマルなら心配は無いだろう)。

また車両重量が気になるところだ、メインフレームがスチールと言うことなのと触媒入りのマフラー(CBRのマフラー

¥80.000也)、シングルラヂエターとは言え(おそらく電動ファンが付いているであろう)水冷による増加などなど

(エンジンが見た目でデカい:細いのはシリンダーのみ)MD30より重量増加は想像出来る。


以上の事から それなりにチューニング出来るのは間違いないがMD30ほどのチューンも難しそうなのと

もし出来ても同じ仕様でも非常にコストが掛かりそうだ、インジェクションを活かしチューニングするか、

インジェクションを廃止し従来通りPJキャブにアナログの点火系に入替えるか 現車を見てからの判断になる。

しかし デザインが・・・ WRが出た時もレーサーイメージにはかけ離れていて失望したが ホンダまで・・・

この仕様では林道は走れてもコースは厳しいだろう。

=総評=

現在の新型を見れば見るほど予測通りクルマ業界で言う昭和50年代並のレベルだ 遅れている。

このような形式のバイクの時代は短く モーターで動くモデルがいち早く出てくるのではないかと思う。


と すれば益々MD30やME08の方が確実にパワーアップ出来 リスクを負わないで遊べるのは確かだ。

見せ掛けのDOHC 水冷 性能を伴わないインジェクション 値が安いのがせめてもの救いかな。

ノーマルで乗るにはそれなりに走るであろうから悪くないかと思うものの ベースとしては夢が見難い。

MD30以前なら宗一郎の作ってきたプレイバイク本来の遊び方が出来る。

豊富にパーツ郡が有るうちに車体だけでも確保しておく事をお勧めする。


CBR250R 諸元(CRF250Lに関連するもののみ)

車両重量(kg) 161〔165〕
燃料消費率(km/?) 49.2(60km/h定地走行テスト値)
エンジン型式 MC41E
エンジン種類 水冷4ストロークDOHC4バルブ単気筒
総排気量(cm3) 249
内径×行程(mm) 76.0×55.0
圧縮比 10.7
最高出力(kW[PS]/rpm) 20〔27〕/8,500
最大トルク(N・m[kgf・m]/rpm) 23〔2.3〕/7,000
燃料供給装置形式 電子式〈電子制御燃料噴射装置(PGM-FI)〉
始動方式 セルフ式
点火装置形式 フル・トランジスタ式バッテリー点火
潤滑方式 圧送飛沫併用式 (ウェットサンプ)
クラッチ形式 湿式多板コイル・スプリング式
変速機形式 常時噛合式6段リターン
変速比1速 3.333
変速比2速 2.117
変速比3速 1.571
変速比4速 1.304
変速比5速 1.115
変速比6速 0.962
(ミッションレシオは当然変更されるだろう)
減速比(1次/2次) 2.807/2.714
ブレーキ形式(前) 油圧式ディスク
ブレーキ形式(後) 油圧式ディスク
懸架方式(前) 倒立フォーク式
懸架方式(後) スイングアーム式(デルタプロリンク)


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