私もマフラーは何種類も変えてきた、

ハコスカ購入時 トラストのФ50デュアル跳ね上げタイプが付いていた。

ハコスカのマフラーの固定観念として まずシングルは有り得ない、排気口はデュアルで朝顔タイプでないと。

テールが跳ねているだけでも ます無し。

交換ありきだったので音質も爆音であったのも気には留めなかった。

用意していたマフラーはФ50デュアル 中間タイコは無しのハーフステン。

初めてエンジン始動した時はなかなかの迫力あるエキゾーストノート 良くある定番のヤツだ。

通勤や帰省に使う度 音量が次第に気になるようになり始めた。

その時の癖で家から出る時 エンジン始動直後ゆっくり転がして近くの公園横で暖機している。

閑静な住宅街ではちょっと憚るぐらいの音量。

今のご時世 自分では良い音だと思っていても 他人さんにはただの雑音だということを

肝に銘じておかないと大変な事になる ご近所トラブルは怖いからね。

スチールは錆による腐食も気になるところなのでФ50デュアルオールステンのものに入替えた。

入替えてその日の帰り 例の踏み切りで中間タイコが路面と接触 それ以降ボディと干渉しているのか

ビビり音がず〜と続くようになり 外してみるといきなりヒン曲がっていた。

上映像↑のような純正のように上にオフセットされていないものだったので腹を擦ったようだ。

即 取り外し。

市販のハコスカ用デュアルマフラーでこの中間タイコが純正のようにオフセットされている方が少ないようだ。

作るのに手間(=コスト)が掛かるからね。

そこで純正KPGC10“GT-R”のマフラーをつけようと思った、と言うのもすでにコレクションの一つとして

1セット持っていたからだ。現物を見ると排気のデュアルパイプは小さめの片側Ф38だが

本体はФ45のデュアル、充分太い。外品Ф50デュアルは抜けは勿論良いのだが その分

排圧かかりにくい為の低速のアクセルレスポンスの鈍さやトルクの痩せが顕著になるからだ。

それらを解消するには丁度良いレイアウトで決して分詰まり(役不足)では無いと思っていたからだ。


外観で純正でGT-RとGTは同じデュアルに見えるが肝心な部分が大きく異なる、

排気量的に言えば同じ2000ccなのに・・・



上映像↑が2000GT(Xも含む)の純正マフラー 中間がФ45のシングルだ。


もう言わずと知れた純正GT-Rマフラー

2000GT(X)でメーカーが設定したものなので決して排気量に対し役不足ではないだろう。

それに比べ2000GT-Rの純正はいかに抜けが良い設定であるかが分かるだろう。

早速交換作業に入ったが中間パイプとマフラー本体の寸法が足らず取り付け出来ない。

その足らない寸法を測ると丁度7cm・・・

これはPGC10のマフラーがジャストの寸法ではないか!

PGC10とKPGC10の違いは マフラー本体は共通で中間パイプの寸法が異なるだけ。

即 捜すと新品を購入する事が出来た。

私のエキパイは意図的にタコ足は付けず 俗に言われる“イカ足”を入れている。

集合部分がタコ足に比べ極端に速い為 低速のアクセルレスポンスが鋭くなるからだ。

メインは通勤 普段のゲタ履きに使うので使い勝手の良い特性になるよう選んでいる。
(デュアルサポートはフジツボのステンレスを使用)

目測通りPGC10がドンピシャ ボルトオンだ。

フランジやガスケット ボルト、ステー、ツリゴムすべて純正“R”を使用。

このホームページをご覧の方には分かると思いますが 当時の日産が手掛けてきたモノであったり

やり方 乗り味や雰囲気を体感したくパーツやレイアウトを選んで仕上げていきたかったのです。

増してや純正GT-Rマフラー S20型エンジンとL型エンジンでは排気音の質は異なるが

L型エンジンにGT-Rのマフラーを通した音なので 出た音に選り好みは無い、素直に受け入れられる。

コレがまた勿論静かな音ではないが外品に比べてれば1/2〜2/3以下の音量。

それもアイドリングではちゃんとデュアルの音がしている。

加速やシフトダウンでは煩くない範囲のいい音がしている、さすが純正。

最近の若者にはアイドリングでの音で 私曰く「さすが純正 静かだなぁ〜」と言うと

若者は「コレが静かですか」と言われた。ご時世の違いですなぁ〜。

最近の車はアイドリングでは私にとってエンジンが掛かっているのか分からないほど静かではないか!

それに比べれば確かに煩いと言われても仕方が無い。

結果 煩くないそこそこ心地良いデュアル音に納まった事は幸いだった。

エンジンフィーリングも思ったとおりでSUキャブとは思えないレスポンスを示してくれる。


今後純正マフラーはタイコに水が溜まり腐ってくる事が課題となって来る。

そこであるショップが“フジツボ”に依頼して純正コピーのФ45オールステンレスを限定本数売っていた。

その中間タイコが純正と同じようにオフセットされているかどうか聞いた事がある。

映像ではそう見えなかったからだ。

回答は無し こんな対応では業者を信用出来なくなり購入を断念。

また“フジツボ”のオリジナルとして中間タイコの前で同調させるものも今でも売っているが コレは私的にはアウト。
(性能がどうのこうのと言う意味ではありませんので誤解の無いように)

低中速域のトルクアップを狙ったものと思われるが 純粋なるデュアル音が出なくなるからだ。

それに外品のほとんどはマフラーエンドのタイコの構造が純正と異なり 1〜2ランク音が大きい。

外品の多くは上映像↑のように排気の通り道がストレートで その回りにウールの吸音材をレイアウトしている

ものばかりだ。

当時の日産スポーツコーナーで売っていた「スプリントマフラー」が同様の構造だ。


純正は2000GT(X)にしても下映像↓のように

仕切り板で区切られた部屋があり 排気の道はストレートに出ないつくりだ、だから排気爆発の

はじけた高い音はシャットアウトされる、必然的に低い重低音になる。

GT-Rもそうだ。




滅多に見れないと思うが私のスペアタイコの出入り口の映像を見て欲しい。

パイプの奥に仕切り板が見える。

同じ構造のオールステンがあればそれは是非欲しい。

まず無いだろうけどね。


純正はすぐにタイコ部分が腐るイメージがあったから 抑止になるかどうか分からないが

中間タイコの底とエンドのタイコの底に小さな水抜き穴を開けておいた。

おそらくソレが功を奏し取り付けてから10年近くになるが 外の錆はあるものの

内側から腐ってくる兆候は未だ見られない。

勿論 いずれ穴が開いた時に備えて予備の新品も用意してある。


通勤途上のハコスカの音は 窓を開けて聞こえる排気音が実に心地良い

建物の反射音も含めて 程好いいい音。

ハコスカ乗りは運転マナーにしても仕様にしても 回りに顰蹙を買う事無く 常にジェントルであって欲しいものだ。

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前述に今の仕様でだいたい固まったと記しましたが いずれ組みたいものもある。

それはカムシャフト、今はNISMO74だが

レア品中のレア品

スクーデリア日産の76度カムだ。

日産ワークスのリーダーだった横山達氏が立ち上げた“スクーデリア日産”

以降 日産ワークスがパーツ販売を全面委託したレアカムだ。

そしてL型エンジンといえばフェアレディのエンジン。

そのフェアレディ レース用パーツ

この中のタコ足

通常のタコ足と違い 日産ワークスS20型エンジンGT-Rに装着されたワンオフタコ足(↓映像)に構造が酷似している。


この2点は組み付けてみたい。

これで当時のメーカーが携わった“昭和のかほり”がプンプンする 

レースで実績を積み実証された間違いない仕様となる。

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