ハコスカの話しではなく 家内の話

結婚から早27年が経つ あっという間だった。

私の希望もあって専業主婦をしてもらっている。

子育てには母親の影響が大きいと思っていたのもあり

また家内自身も小さいうちはなるべく近くに居たいというのもあった。

私もなるべく子供と一緒に居る時間を取ったつもりだったが 大きくなって

家内、子供の口から「もっと遊んで欲しかった」と言われる。

しかし今となって子供の常識感 礼儀などを見ると 家内は良くやってくれたと感謝。

いつも仕事に打ち込める環境を作ってくれ あれこれ口は出さない。

一度心配を掛け過ぎて「胃潰瘍」になった事もあった。

この27年間 一度も“ケンカ”したことがない。

結婚当時 若い夫婦から「ケンカしないといけないよ お互いを理解する為にも」と言われた。

“ケンカ”は我と我のぶつかり合い 意地を張るところから始まると思っている。

私も家内も「まず自分より相手の事を想う」というのが基本なので 我がぶつかる事が無い。

そして家内自身・子供にも「オヤジは家族の為に働いてくれている」というのを

徹底して言ってくれていたようで 大きくなった子供の口から感謝しているという主旨を言ってくれる。

また子供と話しをしていて「母さんを見ていて 父さんを尊敬していると言うのが分かる」とも。

家内の母親からも「あなたたち大人同士が一緒になっている様を見ていて幸せだわ」と言ってくれる。


そんな家内には気の利いた服や欲しいものも買ってやれていない。

結婚十周年にちまちま貯めたお金を渡し 宝石を買ったぐらい。

それも金額ではなく そのお金を貯めていったその行為が嬉しいという。

結婚間無しの頃 「母の日」にプレゼントを買いにいった。

母用を買ったあと ひとつ気になるものがあったしぐさで「欲しいのならそれも買ったらいい」

と言うと 家内はその場で泣いた、気持ちが嬉しかったそうだ。

この話しをお店に来ている女性客に話してどんな反応をするか試したところ

「涙もろいんだね」で終わった。

いやいやそんな話しじゃ無くて・・・

しかし 母となった家内は強くなった、少々のサプライズでは泣かなくなった。


何気にラジオから11月22日は「いい夫婦」の日と言うのが聞こえてきた。

私が還暦を迎えた時 家内・子供ふたりがお金を出し合ってプレゼントをくれた。

私と家内は偶然誕生日の月日が同じなのです。

もういい年なので誕生日といっても祝う気になれない。

そんな時貰ったプレゼントで意表を突かれ 家内への祝意も言えなかった。

想えば苦労の掛けっぱなしだった、そんな時でも彼女は文句ひとつ言わない。


今度の休みにサプライズを仕掛けることにした。

普段の感謝を品に変え 渡す事にした。

果たしてまた彼女が泣く姿が見れるのだろうか!

その報告は後日 ココでご報告。

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喜んでくれたが泣かなかった 母は強し。


その数日後 家内のお母さんから電話があった。

家内が電話したようだ、「昨日嬉しい事があった」と。

それを聞いてお母さんが「ありがとね」と泣いた。


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