トライアンフTR4(1961-1965年)
TR4は当時のトライアンフ各車のデザインを手がけていたイタリアの新進デザイナー・ジョヴァンニ・ミケロッティによる、 寄り目のヘッドライトは受け継いだものの、全く新しいボディを与えられて登場した。 しかし、ホイールベースはTR1-3と同じ2240mmのままであり、トレッドが10cm拡大され、 ステアリングギアがラック・ピニオン式に変更、4段ギアボックスがフルシンクロ化されるなどの改良は受けたものの、 シャシーは基本的にはTR3と同じはしご型フレームが踏襲された。エンジンは2138ccに拡大され、 出力は100馬力のままであったが、最大トルクは大きくなった。 (日本へは従来の1991ccエンジン付きが輸入され、5ナンバー登録された)
巻き上げ式のサイドウインドウの装備など居住性は向上したものの、 TR4はスマートな外観とは裏腹にTR3Aの旧式な操縦性・乗り心地を受け継いでおり、 1962年に登場したライバルのMG・Bなどに比べて見劣りするようになっていた。 TR4は40,253台が生産され、37,761台がアメリカはじめ日本を含む各国に輸出された。 |