1966 鈴鹿1000kmレース 1966/06/26 鈴鹿サーキット 周回距離 6.0km
総合順位 クラス順位 クラス ゼッケン ドライバー 車名 周回数 タイム
1 1 S2 ♯2 福沢 幸雄/津々見 友彦 トヨタ2000GT 167 8:02:13.9 2 2 S2 ♯1 細谷 四方洋/田村 三夫 トヨタ2000GT 167 8:03:01.5 3 3 S2 3 高橋 国光/北野 元 フェアレディ 165 8:03:58.6 4 1 GT1 20 高橋 利昭/蟹江 光正 トヨタS800 159 8:04:50.1 5 4 S2 5 鈴木 誠一/都平 健二 フェアレディ 158 8:03:25.4 6 1 T2 32 伊藤 幸信/滝沢 元営 ベレット1600GT 158 8:03:38.6 7 5 S2 9 堀田 光三/長谷見 昌弘 シルビア 155 8:04:23.2 8 1 T1 25 田中 禎助/漆山 伍郎 ホンダS600 153 8:02:26.0 9 2 T2 35 野依 豊/柿沼 義治 ベレット1500 151 8:03:06.5 10 2 T1 40 大月 信和/和田 正宏 ホンダS600 151 8:04:13.9 11 1 S1 11 橋本 猛司/矢吹 圭造 コンパーノベルリーナ 148 8:02:26.8 12 3 T2 34 高野 正也/米山 二郎 ベレット1500 148 8:03:48.8 13 1 GT2 19 真田 睦明/白石 春太郎 フェアレディ 147 8:03:42.1 14 3 T1 48 立原 一彌/宮内 隆行 ホンダS600 145 8:03:18.8 15 2 GT1 21 北原 豪彦/戸坂 六三 トヨタS800 143 8:02:32.4 16 3 GT1 24 石井 敬三/池田 徳寛 ホンダS800 143 8:03:53.6 17 4 T1 50 寺西 孝利/鮒子田 寛 ホンダS600 141 8:05:23.4 18 4 T2 37 中口 泰有/玉川 武美 ベレット1600 139 8:04:56.3 19 5 T2 26 鯉沼 三郎/内山 雄二 ブルーバードSSS 138 8:03:53.7 20 5 T1 54 鵜嶋 剛/鵜嶋 弘富 ホンダS600 134 8:03:43.0 21 S 55 山田 晴三/戸田 勝彦 VWカルマンギア 132 8:03:51.1 22 6 T1 46 市川 応志/米津 俊次 ホンダS600 132 8:04:16.6 23 7 T1 39 平岡 義敏/山田 一治 ホンダS600 128 8:02:38.7 24 2 S1 14 高橋 朗/中村 正三郎 ヒルマンインプ 122 8:05:45.6 S2 6 本田 正一/金子 浩 ベレットGT 0 S2 7 滝 進太郎/横山 精一朗 レーシング・エラン 0 S2 8 光野 晴郎/萩原 壮亮 シルビア 0 S1 10 吉田 隆郎/久木留 博之 ダイハツP3 0 S1 12 森川 多一 コンテッサクーペ 0 S1 15 酒井 荘一 ヴォックスール・ヴィヴァ 0 S1 16 渡辺 幸男/池田 仁 ブルーバードSS 0 GT2 17 辻本 征一郎/松本 フェアレディ 0 GT2 18 山口 良夫/中島 逸郎 フェアレディ 0 GT1 22 永松 邦臣/高武 富久美 ホンダS800 0 GT1 23 山下 護祐/木倉 義文 ホンダS800 0 T2 27 直井 皎 ブルーバードSSS 0 T2 28 天野 正治 スカイラインGT 0 T2 29 高木 利弘/青 好英 スカイラインGT 0 T2 31 浅岡 重輝/守屋 清太郎 ベレットGT 0 T2 33 荒尾 正和/高野 正也 ベレット1500 0 T2 36 渡部 正明 ベレットGT 0 T1 38 佐藤 全弘 ホンダS600 0 T1 41 手塚 彌市郎 ホンダS600 0 T1 43 大橋 孝至/松崎 ホンダS600 0 T1 47 田中 正造 ホンダS600 0 T1 49 見崎 清志/吉村 ホンダS600 0 T1 51 中川 卓郎 ホンダS600 0 T1 52 石田 保孝 ホンダS600 0 T1 53 奥 隆介 ホンダS600 0 T2 9999 石川/大橋 スカイラインGT 0 ns T2 30 横山 達 スカイラインGT 0
第1回富士1000qレースは、サーキットを覆う深い霧とドシャ降りの雨をついてのレースとなった。スリップやスピン事故が続発し、スピードウェイの各コーナー・サイドは、まるで”車の墓場”と化してしまった。出走台数は58台、規定の100周(600q)以上を走ったものは41台と、悪コンデションにしては各マシンともよく走った結果となったが、その中にも大物の脱落がかなりあったことが、このレースの苛酷さをまざまざと語っている。当時、世界の耐久レースの花形であったポルシェ・カレラ6の脱落もそうである。滝進太郎/酒井正で出場したポルシェ・カレラ6は、 15番目のスタート位置からスタート、猛烈なゴボー抜きを見せ、プライベート・チームながら50周目トヨタ2000GT勢につづいて3位、100周目にはついにトップに立つ健闘を見せていた。しかし、10周目ごろからのワイパー故障とレイン・タイヤの不備で、ついに116周目を終わったところでこの雨のレースを断念せざるを得なかった。「直線でも3速以上にアップできず、ちょっとでもアクセルを踏むと、すぐにホイール・スピンを起こしてしまう」と酒井選手は語っていたが、名車ポルシエ・カレラ6もスピードウェイの雨には勝てなかった。カレラ6の脱落で、優勝が確実とみられていた福沢幸雄/鮒子田寛のトヨタ2000GTにもハブニングが待っていた。1周目からトップを奪い、一時カレラ6にトップを譲ったものの、このマシンはまったく快調そのものだった。が、レースもあますところ13周というところで、S字カーブをのぼり切り、ショートカットと合流するところで激しくスピンを起こし、あっというまに左側のガード・レールを飛び越えて下の駐車場に転落してしまったのだ。 この時サーキットは、降りつづく豪雨と、すっぽりと覆った霧のために、トヨタ2000GTは、一瞬消えてしまったという表現がピッタリ、関係者を大いにあわてさせたが、ドライバーの福沢は軟弱な土手のおかげで無事だった。レースは、終始、福沢/鮒子田組とコンビを組んでいた細谷四方洋/大坪善男のトヨタ2000GTに凱歌があがったが、その大坪選手でも「直線でもかなりすべった」と洩らしていたほど、この日のスピードウェイの雨はドライバーを悩ませたものであった。また、スタート時点からトップ・グループにあって健闘していた浅岡重輝/高野光正のべレット1600GTも、この苛酷なレースにクランクシャフトを折損して、100周でレースを断念している。フィニッシュ時にコース上を走っていたのは、全出走車の半数あまりにすぎなかったが、結果から見て総合6位までにはいっている車の顔ぶれは、トヨタ2000GT、トヨタS800、スカイライン2000GT、ホンダS800、ベレット1600GTで耐久のトヨタ”の名はいやが上にも高まった。特筆ものは、総合2位となった高橋利昭/蟹江光正のトヨタS800(UP15)の活躍である。イエロー・フラッグ中の追い越しで、実際の周回数161周から3周のペナルティをマイナスされての総合2位はリッパというほかはない。このマシンはUP15の最終期のものであるが、軽量な小排気量車の利点を生かし、タイヤ・ノーチェンジ、燃料補給1回という徹底的な”亀”作戦がみごと効を奏しての好成績で、UP15の強烈な経済的マシンとしての性能を立証した。終始、雨と霧にたたられた第1回の富士1000qの記録は、結局、細谷/大坪の7時間49分19秒(平均129.197km/h)という長丁場のレースとなったが、 6位までに大排気量車をしのいで、800ccのマシンが2台も入賞するなど、耐久レースならではの面白さをファンに知らしめたレースであった。