オヤジのもうひとつの趣味
いや オヤジにとってコレが本筋だったかも知れない

オヤジはハコスカと同時期 いやソレより前かもしれない、死ぬまで続けていた趣味があった。

ソレはカメラだ。

今となっては遺品となってしまったが実家に置いとくと処分されそうだったので私がすべて持ち帰った。

しかし 何が良いか 何がレアなのかさっぱり分からない。

増してやそのほとんどが今は取り扱われなくなったフィルムモノだ。

分かる人には教えて頂きたいがまずは紹介しておこう。



まずは8mmフィルムの映写機 2種 勿論スクリーンもある。


コレは編集器だと思う 密かに富士や鈴鹿のレースを撮っていたのを見た事がある。


コンナンも出てきた


“私にも写せます”で有名なFUJICA Single-8

------------ CAMERA -----------


コレはハコスカと同時期に持っていて良く自慢していたのを覚えている。ASAHI PENTAX 6Χ7



ZENZA BRONICA

↑上記2点は生前最後の正月「もって帰れ」ともらったものだった、何気にコレが“遺品にならなければ良いのに”と

漠然と思ったものだ。



俗に言う“ハーフカメラ”オヤジにコレを使えと大阪万博で写真を取り捲った。

ASAHI PENTAX ES-Uは大学に進学してオヤジから借りパクして10年ほど使っていた。

シャッターがゴムの膜で劣化しシャッタースピード125以下は使えなくなっていた、その後

オヤジが「カメラ返せ」と覚えていて 持ち帰りフルメンテし今に至る。実に使い易いカメラだった。


------------ コレより下は良く分からない↓ -----------


Nikon F6



Nikon F100


ASAHI PENTAX MZ-5



唯一のデジタルカメラ Nikon D200

このD200関連で160万は使ったと良く言っていた。

最後に「コレをくれ」と言ったら 「コレはやれん」ときっぱり断られた。

------------ その他 備品 -----------


山盛りの三脚&一脚








夥しいレンズの本数 計器 備品の数々 このレンズが高いんだろうなぁ〜


そしてかねてから思っていたことが

オヤジが音楽を聴いているところを見た事が無かった、でもコレが出てきた。

そういえばハコスカに一時期8トラが付いていたなぁ〜 

嬉しかった。

------------ next -----------

それでは残ったオヤジの作品をいくつか紹介しておこう。

こうやって見るとオヤジも色々なところへ行っていたんだなぁ〜 とつくづく思う。

良かった 良かった。

------------ 以上 -----------

私の身に不慮の不幸があった時は“ハコスカ関連パーツ&グッズ”その他お宝は

まとめて何処かに二束三文で処分されるんだろうなぁ〜 それだけはやめて欲しい。

そうなる前に事前に整理しておかなくては・・・ 死んですべては持って逝けないのだから。

適正価格で売れるのであれば今からでも吝かではない。

ハコスカは私の遺体を載せて一緒に焼いて欲しいとかねがね家族には言っている。 

------------ after -----------

私にはカメラの心得がまったく無いので知人に良く声を掛けている、しかし私の年より下は

ほとんどが「カメラが趣味」と言う人を聞いたことが無い。なのでオヤジのカメラがどれほどの

モノなのかがさっぱり検討がつかない。そうした時に知人の知り合いがプロのカメラマンだそうで

その場で聞いてもらった。すると「D200は不評で扱い辛いから値打ちが無い」と言うではないか。

流石のオヤジも目が曇ったか と落胆した。しばらくして思い出したのが その知人の紹介で

ガラス屋を紹介してもらって「若いくせに職人肌できちっとした仕事をする」と言うのでハコスカの

前後ガラスを変えてもらった、ウェザーストリップも新品だ。出来上がって見るとモールの溝が

欠けまくっている。「自分でも納得がいかないので日を改めてやり直したい」と言うので流石

職人肌と思い待っていた。それから音沙汰が無い。また同知人の紹介でハコスカのオーバーフェンダーを

引っ掛けられた時出した塗装屋は保険がらみで車体にはまったく手を触れず持ち込んだ

オーバーフェンダーがまったくつかないといって部品で持ってきた、そのオーバーフェンダーは

私が費用を立て替えていた物だが未だにそのお金は返ってきていない。(後にどれだけ合わない

のかと そのフェンダーを合わせてみると無加工でピッタリ付くではないか!)それとプチ補修で

出した近状の何でも屋が途中で投げ出した仕事を受けてくれたが3ヶ月たってもヤル気が

無いようで依頼を諦めた経緯がある。自分で評価を調べてみると相反し高評価の五つ星。

何処を見ても悪い評価が見当たらない。「やっぱり・・・」 その知人は腐れ縁なので無視は

出来ないがいずれにしても宛にならない事が分かった。やはり信じれるのは自分だけだ。

信じられる業者は無くなり 信じられない業者ばかりが生き残る、どうなっているんだこの世の中は。

塗装を投げ出した店の近くの業者は未だにやっている、面白くない。

------------ Then -----------

あれから2年

オヤジの趣味であったカメラを家族で誰も興味が無く処分されそうになった時 私が全部貰って帰った。

オヤジのあらゆる遺品を目の前でどんどん処分されてゆくサマを見ていると堪らなかった。

しかし貰って帰ったのは良いけれどカメラの事は良く分からない。いろいろ調べてはみたけれど

奥が深すぎてさっぱりお手上げだ。そうして2年が経とうとしている時 古くからの常連さんの中に

カメラマンをしていた人がいて久々に現われた。ひょんな話しから中古のカメラを買い取っている業者の

鑑定をしているという事で その人を通して見てもらう事になった。

私が言うまでも無くその人はオヤジのコレクションを見てゆくうちに 本当に良いものを選んで

買っていったのだと言ってくれた。買った当時はかなり高価なものであったろうが今は・・・

なので買った当時の金額総計は少なくとも300いや400万は下らないだろう思う。

しかし買い取り価格は非常に悲しい結果であった。

1割にも満たない価格の提示であった。

業者なので足元は見られているだろうとは思ったが 間に立ってもらっている人を

ココは信じることにした。

草葉の陰でオヤジは“激怒”している事だろうと思った。

オヤジがGT-Rを売った時のように コレも処分して子供の学費の足しになれば流石のオヤジも

納得してくれるだろうと思っている。

そんな中 間に立ってもらっている人から連絡が入り「まだ業者から詳しい金額の提示は無いけれど・・・」

と 前置きがあり ここ数日変な事が続いていて何かあるのかと考えてみたらコレしかないと連絡した次第だと。

自分は決して悪い事はしていない ソレをオヤジさんにちゃんと伝えて欲しいと。

確かにオヤジは一流品しか買わなかった、総額でかなりなものだったのがそんな値段にしかならないのかと

激怒されているのではないかと言うことだった。確かに売ってしまう事はオヤジには報告していない。

だから良く言っといてと言う事だった。嘘のような本当の話だった。

確かに業者のいいように叩かれる懸念はしていたがそこは常連さんを信じた。

私の身にはオヤジからのメッセージは無い、夢に出てきてくれれば私も嬉しいのだが・・・

今回の件でうまく利用しようと考えているヒトにはオヤジの祟りがあるに違いない。

------------ At a later date -----------

数日が経って業者から大体の金額の連絡が入ったとの事だが 実にひどいものだった。

それはさておき この前電話もらってからその後どう?と聞くと 

「あれから拝んでくれたんだよね」と聞き返された、「勿論すぐオヤジに報告はしておいたよ」というと

「うん あれからまったく無くなった」との事だった。

実は一日目はその友人の奥さんがどうも家の中がおかしいというので祈祷していたという。

二日目にはその友人の寝床の足元に見えないけれど が体が大きい人が立ってずっと見下ろしている

気配がしたという。確かにオヤジはが体はでかく太っているとはいえ筋肉質な体形だった。

おそらく「悪さをするなよ」と警告に来たんじゃないかと思うと言っていた。

そりゃ 内容を聞けばオヤジが怒るのも無理は無い、業者が悪さをしているとすれば

すでにそっちにも行っているだろう。魂には嘘はつけないからねぇ。

大暴れしても構わないと思うよ 僕は。

------------ However -----------

年が変わり 年始にカメラ売買を任せた人から電話があった。

東京の業者との話しが決裂し引き渡していたカメラ類を引き上げの帰り道中 高速道路で

事故を引き起こしたらしい。何でも止まっているロングトラックの後ろに突っ込んだそうだ。

クルマは大破したようだが積んでいたカメラ類は無事。

ドライブレコダーでその瞬間を見たところ リアバンパーめがけて

突っ込んでいて 当たる瞬間に右によけて難を避けれたそうだ。そのまま突っ込んでいたら

バンパーは顔の位置にあったらしく この世に居なかったかもしれないと。

話の内容を汲み取るとどうやら“オヤジの祟り”で死に目にあったと言う事だった。

なので早く遺品を処分したいという。

何で止まっているトラックに突っ込んだのかと聞くと ボ〜としていたということだ。

以前の事があるのでその人はそう思ったらしいが 私にはピンときた。

事故を起こしたのはその人の不注意、瞬時に右によけたのはオヤジが助けたのだと。

オヤジはそこまでネチネチした性格ではなく 付け狙うような人ではない。

逆に助けたのはオヤジらしいと思った。

しかし そう思ってもその人には思ったことは言わないでおこう。

私の為に動いてもらっているので事故はあなたの不注意だとはとても言えない。

この話を家内にすると すべてを話す前に私と同じ事を言っていた。

コレが真実だと思う。


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