ウチに入ってくるユーザーのMD30及びドライサンプ車のフレーム側ドレンに良く見る症状・・・
前のモデルME06やMD22のエンジンドレンは当初頭17mmの大きなものが付いていた。
その時ドレンを舐めるかケースにクラックが入るかのトラブル続出、原因は作業しづらいところに
レンチの長さも相まってトルクが掛かり過ぎるせいであった ようは締め過ぎだ。
上:17⇔19mm 下:8⇔10mm
その後 頭17mmから12mmのスペシャルボルトに変更されMD30も含め今に至る。
スーパーXRに変わりドライサンプになるとフレーム側にもオイルドレンが付く。
初期は頭14mmが付いていたが10mmのスペシャルボルトに変更されている。
理由は↑上記と同様の事です。
その10mmドレンボルトを締め過ぎで伸ばしている事例を良く見るのだ。
整備に携わっている私的には考えられない事です。
「どんだけ締めとんねん」という事だ、ものには限度がある。
コレが意外と多いのだ。しかしメーカーのマニュアルに記載してある6mm系のトルクや
三つ又のフォークボルト、アクスルシャフトに関しては大き過ぎる事は確かだ。
どれもどのくらい締めるのかと聞かれても「そこそこ」と答えるしかないのだが・・・
経験を積んでひとつ“引出し”を増やすしかない、タペット調整も同様の事例だ。
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ボルト繋がりで言うと
私の場合ユーザーの乗って来られたバイクを何気に眺めているとどんな使い方をしているのか
どれだけ手を入れているのか、はたまたどのぐらいの技量なのか分かる 職業病だ。
別に荒を捜している訳でもなく本当に何気に眺めていてボルトが脱落していたり 緩んでいたりを
良く発見する。その中でも一見ノーマルに見えるのだがボルト類が軽量ボルトなどが付いている
車両を見ると「やるな〜 ちゃんと考えているな〜 シブイ」と一目おいてしまう。しかし悲しいかな
ほとんど居ないが・・・
純正レベルで標準採用されている8mmフランジボルトぐらいは安価で簡単に入替え出来るところばかりなので
最低そこら辺ぐらいは気を使って欲しいところだ。
MD30には使われていないがXR230には標準、CRF250・450Rには使われているが150Rには
使われていない現実・・・ 許せない。私が降ろした初期CRF150Rは50万もしたのに 各部のつくりを
見て愕然とした。お金が掛かっているのはエンジンとキャブだけではないか! ましてやCR85Rに
取って代わる後継車にしては重過ぎる、少しでも軽量化出来るのがボルト類であった。1ヶは数グラム
しか軽くないけれど“塵も積もれば何とやら・・・”だ。確実に仕事をしてくれるパートだ。
自分の愛車には最低限コノくらいの気遣いは欲しいものだ と思うのでした。
8mmクラスの軽量ボルト
↑:シートボルト
↑:フォークアクスルボルト
↑:倒立キャリパーボルト
↑:フォーククランプボルト
↑:ハンドルクランプボルト
↑:キックアームボルト
↑:マフラーマウントボルト
パーツは小さいが主張は大きい。
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