XR400R Rely tuning Complete

2014年 11月 

この後に及んでXR400Rのエンジンをここまでチューニングされるような依頼は最後であろうと思い紹介致します。

NE03 最終型 エンジン

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まずはほとんど走っていないエンジンとは言え 全バラし状態を把握



さすがにほとんど使っていないエンジンでめちゃ綺麗。


まず“クロスミッション”と言う名のワイドミッション

XR400Rは酷使すると2/3速が割れるというトラブルを最後まで解消されなかったのでその対策も兼ねている。

これでローから引っ張れ5速全域効率良く使えるようになる。
(4サイクルモトクロスで4stレーサー400クラス以上を抑えホールショットが取れるようになった)


レーシングクランクまでは望まれなかったのでセンター出しを施行 バランサーのタイミング合わせも施工。

ホンダはケースの加工精度が高いのでミッションシャフト2本、バランサー、クランク、シフトドラム&シャフト

それぞれのセンターが出せれば左右クランクケースは力を入れずとも“スコーン”と合う。

400のクランクベアリングの場合 高速ベアリングが無いので新品に当たりをつける加工を施し組み込む。


フライホイル超軽量加工&パルス進角加工


強化チェーン オイルポンプ 高速ギア シフトカム オリフィス etc 施工

今回は行わないがクラッチハウジングのGHA加工は作動、、摩耗に大きく貢献する。

2000年以降はキックラインが強化されているのでチューニングベースには最高。


FCCクラッチディスク&GHA加工アルミクラッチ


クランク周りの回転抵抗やセンター精度を確認

続いて腰上に・・・


主力パーツ:フルコース 今やレア品となってしまった。

カムシャフト:ST−U + WPC加工
チタンリテーナー付強化バルブスプリング
HRC軽量鍛造ハイコンプピストン + 上下スリット加工  + 軽量ピストンピン
強化カムスプロケット(撓み止め)


軽量ポリッシュ加工バルブ 擦り合わせは高速タイプ



芸能人は歯が命 空冷エンジンは表面積が命:ビッグフィンシリンダー

1枚当たりの面積も大きく 枚数も多い。

空冷はヘッド温度管理が高出力 高寿命を発揮する。



バルタイ調整の為 本当の上死点を計測





トルクアップ レスポンスアップ 充填効率アップの要 ヘッドポーティング

パーツだけ組むものに大きく差をつける重要ポイント 下から太いトルクと一気に吹き上がるフィーリングが実現される。



ヘッドを載せバルタイ調整完成後図 シリンダー&ヘッドの締め付けトルクは自家データで施行。



機械的リミッターが無くなったので オートデコンプ用の部分を削除 もう一つのロッカーアーム同量に軽量化する。


タペット調整も高回転対応に施行 400は250に比べ排気ロッカーアームが軽い


エンジンコンプリート完成

これにダイレクトイグニッションシステム PJキャブ 400用ヴァイタルオリジナルヘッダース

 Powerd Muffler Mk.Vマフラー 大口径ブリーザーキットを加え

後にノンリミッター電装を移植予定





ここまでのクラスのエンジンは今まで4台ぐらい 世に出しただろうか

他を寄せ付けないXR400Rとなっただろう、このユーザーさんは末永く乗ってくれそうなので

後々も後世に残る名機となるだろう。


製作工費:総額80万オーバー


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