何 故 “GT-改” なのか

GT-Rでは無いのにGTをGT-Rルックにしていると 大抵の一般人は“”が買えなくてモドキを作って

乗っている と 思うだろう。私自身も良く聞かれる 「本物?」「R?」って。「本物?」って聞く人は見分けが

つかないから聞くのだろうけど、少なくともある程度は世間で言う“Rモドキ”が多い事を知っている人だろう。

そして やはり多くは“”が高価で買えないので「雰囲気だけでも」と俗に言う「GT-R仕様」に納まる人が

多いのは否定出来ないと思う。しかし 少数派で そうではないユーザーが居る事も。

どうでも良い人には 目くそ&鼻くそ の論理かもしれないが・・・

ハコスカ好きはGT-Rが好きな事に違いは無いだろう、私もGT-Rには憧れたクルマに違い有りません。

ただ 私の憧れたGT-Rは“当時のワークスGT-R”なのです、しかし 知れば知るほどワークスS20型EGは

一般市販されたGT-Rと内容が大きく異なり 今となっては到底作る事が出来ない逸品だという事が分かってきた。

そしていざ憧れのGT-Rに乗せてもらった時の衝撃。

「走らない 止まらない」

五十年前なら凄かったのかも知れ無いが・・・

今のクルマにいつの間にか慣れてしまって 感覚が毒されてしまっている。

自分のモノとして乗り慣れてしまえば「うう〜ん 良く走るな」と思うようになるとは思うけど・・・

「希望」が「失望」に変わる中 どうしてもワークスGT-Rの影を追いたい。

ですので私は一般市販されたGT-Rがどれほどのものかも知っていますし 

今はノーマルS20には興味は無いのです。

しかし 当時の躍動していたワークスGT-Rの雰囲気は是非とも味わいたい、とすれば同時期に開発されていた

上げ幅のキャパが大きく丈夫なL型エンジンを当時の手法で蘇らせ 

ハコスカの心臓として走らせてみたいと思ったのです。

幸いな事に当時レース活動していたハコスカユーザー フェアレディZユーザー向けに日産が“虎の巻”を

配布していたものがある、レース用チューニングマニュアルがそれである。それに準じて仕上げてゆく事で

自分の求める“ハコスカ”が実現出来ると思ってやっているのです。

しかし GT-Rは走りに徹したパーツの塊りである事は確かです、

自分が想い描くハコスカ作りに活かせる部分は積極的に取り入れたい事も事実です。

“GT-R”仕様でGT-Rエンブレムを付けているユーザーは“”が買えなくて“GT-R”仕様に

納まっていると思われても仕方ない。“”ですか?と聞かれた時うしろめたさが付いてまわるだろう。

それが嫌であれば潔くエンブレムを付けないか・・・

でも付けないのも“R”関係無くただの“ハコスカ好き”と思われるのも 中途半端で・・・

今では市販で“GT-”なるものが売られているので 

その意志をはっきりとオモテに表すべきだと私は思う。

ハコスカユーザーの中にも“R”よりも そう言ったポリシーの基の“GT-”の方に価値観に重きを置いている

ユーザーが居るという事を。だから“R”を見ても羨ましいと思わないのです。


=GT‐改のエンブレムを作ったショップさんのHPより抜粋=

GT−Rに見られたくて、R仕様にしているわけじゃない。

GT−RのオーナーにはGT−Rへのこだわりがあるように、オリジナルなスカGのオーナーにはオリジナルのこだわりがあるように、

モデファイドされたGT改・・・R仕様・・・のオーナーにはGT改へのこだわりがある。

RのパーツとL型のパーツをひとつひとつ組み込みながら、自分だけのGT改が仕上がっていくそのプロセスがたまらなく楽しい。

これで完成という終わりはない。

しかし、そのおわりのない完成に少しずつ近づいていく達成感がたまらなく嬉しい。

歴史を紐解くと、GT−Rに手が届かないからGT−Rを真似てその雰囲気を楽しむことが出発点だった。

「にせ物」とか「バケR」とか呼ばれ、R仕様のオーナーは申し訳なさそうにGT改を転がしていた。

しかし、L型エンジンの隆盛やQ車ブームなどの時代背景の中で、GTにGT−Rのパーツを多用することが、「にせ物」や「バケR」を

創ることと必ずしもイコールではなくなってきている。

自分のスカGへのこだわりとしてGT改をR仕様というスタイルで表現する。

いつしかR仕様のオーナーは、「にせ物に乗っているから」から「自分のだけのGT改に乗っている」という認識に変化していった。

かくして、R仕様はGT改として市民権を得ていくのである。

PS:オリジナルのGTが次から次へとモデファイドされ、その原型をとどめるスカGが少なくなっていくことを歓迎するとは言えないが、

現行車と現役でわたりあえる昔のスカGを熱愛する者に GT改・・・R仕様・・・は応えてくれる。

今、「GT改」エンブレムを、全てのKGC−GT改・・・R仕様・・・のオーナーに向けて・・・。

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手に入れた当時の仕様


ボディのコンディションをメインに車両選びを行った 前オーナーは若い方で購入時全塗し1年で手放したいと・・・車検1年残り

県外でしたので積車にて引取り、「乗って帰れますよ」と言われましたが名義の問題も有り積車にした。帰ってじっくり見てみると積車で正解。

前オーナーは保有していた1年はほとんど乗っていなかったようでバッテリーは上がり キャブも詰まっているようだ 調子が悪い。

そこそこ車高も下がっていると思いきやスプリングを切っただけでバンプラバーフルボトム状態でリジットサスと同じで乗れたもんじゃない。

ヘッドライトは点かないし ラヂエター液は1リッター足してもまだフルにならず、暖まるまで白い煙を吐いている とどめにクラッチが中速に

差し掛かると滑っている。こんなんで良く乗って帰れますよ と言ったものだ、乗って帰っていたらエライ事になっていただろう。

売りに出したのもうなずける この状態で乗っていればすぐイヤになるだろう。悪気は無いにしろこれは詐欺だ、金返せ!!と言いたい。

しかし どれを買っても手を入れなければならないのは確か、自分が思うハコスカは作れないと思い直し フレームの状態優先で選んだ

このハコスカに手を入れてゆくことにし 贅沢ながら上の赤いハコスカもすでに持っていたので これを1台マルマルパーツ取りにして直す事にした。

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何故ハコスカを手にしたユーザーの多くが早い内に手放してしまうのか。

やはりなにかと旧車では話題でカッコがいいので一度は乗ってみたい と 購入(重要なポイントなのだが)、漠然とある程度は今の車と違い

旧車ならではのクセなり目を瞑らなければならないところもあるだろう とは思っているようだ。

こんな(↑映像)感じであれば即買いだろう〜仕様:定番 エンジン公認L28もしくは3L ソレタコディュアル ローダウン 15インチ以上の

インチアップホイルワタナベ 前後オーバーフェンダー 気が効いていればMK63 R200LSDデフ 車高調 ピロアッパー (4点ロールバー)

最初の内は気に入って乗っていることでしょう、そのうちチョイ乗りには気が重くなってくる、エンジン始動後ほどほど暖気しなくては乗り出せない。

3Lクラスになるとクラッチも強化されているものが多く操作性が非常に重い、乗り心地が当然硬い、ハンドルが重い、1年もすればヤッツケ塗装

だとポツポツ浮きが出始める、室内外の各部品やシートがやはり古びて見た目に汚い、季節の変化や経年劣化でアチコチ小トラブルが絶えない、

夏場は水温との戦いで気疲れする、勿論そのせいでクーラーなど付けられない、ブレーキが効きにくい、などなど これらの現実を目の当たりに

すれば流石に “もういいかな〜”と売却 が落ちであろう、これがハコスカを持って2〜3年以内の手放すパターン。ハコスカの良いところを

何一つ知らずに 2度と乗ろうとは思わないはずだ、回想録で “カッコは良かったけど乗りにくいクルマだったなぁ〜”なんて人に言うのだろう。

ハコスカの構造やシステムを詳しく知れば何処までやって良いか悪いかが分るはず、そして時間を掛けて乗り込む事が大事だと思います。

たまの休日の天気が良い日に数時間乗るだけの “置物 オブジェ”的な古い車ではありません、人気があることが幸いしてメーカーには未だ

消耗部品は在庫が有るし アフターパーツも豊富、オークションでは容易に中古パーツも入手出来る(ココ最近は値段が高騰ぎみだが)。

現在 私の使い方は通勤、小用がメインの使い方ですが何不自由なく使える仕様に仕上げています、発売当時も同じ庶民の足であったはずです。

操作性もすべて容易で長距離もまったく疲れません(夏場の渋滞も含む)、それも水温を気にする事無く結構ハイアベレージな走りにも充分耐えうる

素晴らしいクルマで当時人気が有ってレースでも実績が残せた訳が伺い知れます、トータルバランスが良く取れているのが良く分かります。

製作目標を誤らず ハコスカを理解して正しくチューニングすれば末永く飽きる事無くハコスカの虜になるでしょう。


年をとったせいか外観はドノーマルがシブイと思うようになった
出来れば純正カタログの雰囲気にしたい

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何処を拘り ナニがOKかは自分の中の考えで統一性があるようで 周りから見れば理解出来ないかもしれない
これは新車当時から今に至るまでず〜と見てきた経緯や背景が有る(この40年の間) Q車が流行っていてそれを見て好きになった訳ではない
その流れの中で当初のハコスカに対する あ〜したい こ〜したいは年を重ねるにつれ随分変わったと自分でも思います

=拘りたいところ=

・外観はノーマルを極力維持する(ステッカーなどもベタベタ貼らない)

・ノーマル鉄ッチンホイルが良い、純正レース用オプションのTOPY鉄ッチンホイルがベスト

・車高を下げ過ぎない
当時のレースレギュレーションでは車検時で高さ10cm×横1m×奥行き1mの箱の上を干渉せず通れなければならなかった。
(現在の車検制度に合致する)

 (足回りの構造を見てみると ただ下げるだけにはフロントのキャンバー リヤハの字などハコスカのディメンションが
 台無しになってしまう、それを抑えるパーツも有るが本末転倒だと思う ワークスGT‐Rまでに準じたい。不具合を知ってしまうと
 ベタベタに下げているのを見るとに眉間にシワが入ってしまうようになった 残念だなぁ〜 もったいないなぁ〜 と)

・通常乗っている状態で陸運局持込車検に通る事(通らないので民間にてナ〜ナ〜で通すのはハコスカ乗りの恥)

・マフラーはディュアル(ここはやはり独特の音質であるから テールエンドは勿論フレア)

・ホイルのインチ数は基本は14インチ 譲歩しても15インチ60扁平まで
 
(昭和の匂いを残すには60扁平までだと思う 大きなインチは和洋折衷な感じで違和感あり)

・フロントスポイラー形状(もし付けるなら)


このタイプを販売しているのは少ない。

・リヤウィング形状と取り付け位置


綺麗に仕上がっているのに汎用モン(俗称:板っハネ)やヤスモンが付いているとハコスカが台無し
それなら付けない方がマシ。


純正ウィングに関しては”お飾り”でなく 本当にダウンホースが得られる 正しい位置に付けないと意味が無い。
当時富士の6kmコースでのラップで数秒アップした実績を持つ
多くのハコスカを見ると所定の位置に付いていないのが残念です。


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リヤウィングに関しては外観上見て一発で分る部分ですのでかなり拘って欲しい部分です。
GT‐R専門ショップの看板車の多くに 取り付け位置も形も拘り無く“板ッパネ”が付いてりゃいい的な感覚のものが多いのにはガッカリする。
折角の渋いハコスカも台無しで グズグズです、 “な〜んだ それなりのものだ”なんて思ってしまいます。
専門ショップがデスよ〜 それも自分所の看板車ですよ〜unbelievable!!逆にその仕様を見ればショップの良し悪しも見えてくる。


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