Powerd Muffler Mk.W
製作始動
約1ヶ月遅れたヴァイタルオリジナルPowerd Muffler Mk.W がいよいよおそらく製作ラストとなるであろう
連絡が入った。このPowerd Muffler Mk.Vの特徴は以前のPowerd Muffler シリーズと異なり よりアクセルレスポンス
向上と高回転までの延びを改善出来るよう各部を見直した造りです。元々はボディの材料調達が困難となり
Powerd Muffler は終焉を迎えたわけですが 幸運な事にマフラー屋さんのご苦労もあり調達が出来たわけです。
その寸法を元に特性を利用して今回のPowerd Muffler Mk.Wに繋がりました。
Powerd Muffler Mk.T〜Wまでそれぞれ特性が異なりますが Mk.Wはとりわけ↑上記のハイレスポンスと
シャープな吹き上がりに磨きが掛かったタイプとなりました。
いままで米国製や国産マフラー及びヴァイタルオリジナルを試して来ましたがその昔は騒音規制など無かったので
パワー重視のマフラーを装着して来ましたが無論爆音で見えなくてもコースの何処を走っているか分かったぐらいでした。
その当時からヴァイタルオリジナルが出来るまでユーザーさんから良く聞かれたのが「街乗りもするので
静かで高性能のマフラー有りますか?」とよく聞かれたものです。決まって私は「そんな都合の良いマフラー有りません、
性能を選べば音は大きい、音を選べば走らない どちらかを選んでください」と。
特に静かなマフラーの場合 ウチはPJキャブを使うのでジェッティングを絞らなければ調子が悪くなります。
ジェットを絞ると言う事は全域パワーダウンせざるを得なくなります。特に規制が無かった頃のフルパワーを
知っているだけに 走らないバイクには我慢してまでよう乗りません。
シングルエンジンの場合(4ストレーサー:ショートストロークを除く)排気に脈動が出ますのでソレをマフラーエンドで
等速に整えてやら無いと低速のトルク レスポンス 吹き上がりのシャープさ全域が出てきません。
ソレを満足させる構造がメガホン形状なのです。論より証拠 スーパーXRシリーズ以降 ME08 NE03 XR650R
および小排気量のCRFシリーズすべての純正マフラーがこのメガホン構造を採用しています(MD30を含め
従来の市販車は異なりマフラー⇒ただの重たい消音器です)。
理想の構造が分かっていてもこのメガホン構造は消音が非常に難しく 推奨品のプロスキルが唯一そうですが
今の基準に合わせるためマフラーエンドを小さくせざるを得ません、その小ささが一気に本来のパワーを
押さえにかかるので本来の出力が出なくなっています。ただ国内の他のマフラー付けるぐらいなら
マシなプロスキルを付けた方が良いということで推奨しています。中にはウチのエキパイ&マフラーと推奨品が
性能が同じだと勘違いしている人がいるようですがヴァイタルオリジナルはいつでも売っているわけでは
有りません。その空白を埋める為にせめて・・・せめて・・・ というアンパイを奨めているだけのことなのです。
もっとひどいのが どこの排気系を付けても性能は「目くそ鼻くそ」ぐらいの認識ユーザーも少なく無いのが
実状です。「何故このマフラーを選んだのか?」と聞くと約8割が「安かったから」です。
吸気系やエンジンをチューニングしても ソレを生かすも殺すも最後は排気系だと言う事を認識して下さい。
ウチに持ち込まれる車両にノーマルは勿論 付けてはならない“3大マフラー”やその他のものが付いている場合
最終私が乗って最終チェックするのですがいつも思うのが「折角ココまでやってコレでは・・・ 残念!」と思うのです。
各お店でオリジナルマフラーを出していれば「ウチのが一番だ」と言うレベルの話でなく 仕切り板は無く
トンツーメガホン構造で消音された特殊構造はウチのだけで 特にPJキャブは排気抵抗にはシビアに
セッティングに影響が出るキャブレターです。そのキャブがフルパワーのジェッティングが出来る唯一のマフラー
だからこそ言っているのです。かなりの時間を掛けてこの構造に辿り着きました。
すでに装着されているユーザーさんは体感されていると思いますが それほど性能が変わってくるのも
マフラーなのです。
少数はですがPowerd Muffler コレクターも居られるようで使用用途に合わせ使い分けをされているようです。
このラストチャンスをお見逃し無く。
PS.Powerd Muffler Mk.Wが出来上がれば 当店試乗車“シュラウド佐西号”、CRF150F、XR400Rの
3台分は即入替えますので総数30本中ー3本の27本分が販売対象となります。
早く上がってこないかなぁ〜 楽しみです。
以上 よろしく御願い致します。
マフラー完成 インプレは
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