末 永 く 乗 り 続 け る 為 に

ハコスカハードトップが登場して38年が経とうとしています。皆さんが思っているより純正パーツは残っていて 日産の

社長がカルロス・ゴーン氏に変わる以前には 車体のパネル類以外は大体在庫が残っていました、しかし 日産の経営

不振でゴーン氏に変わってからいよいよハコスカパーツも一気に無くなってしまうと思っていました、在庫を持つだけで

決算時には税金が掛かるからです。しかしプリンスの精神は生きていました。ココ最近受注の少ないパーツはどんどん

生廃になっていますが・・・ GT‐Rのグリルが専門店で¥100.000〜で売られていた頃 まだ純正パーツは残っていて

¥58.000‐がメーカー小売希望価格(昔で言う定価)でした。欲しい小物パーツもほとんど残っていて買いあさりました。

末永く乗って行く為には 消耗品(ゴムパーツ、ワイヤー類など)は真っ先にGETし、また同時期にハコスカ専門ショップから

在庫パーツ放出が数店あり のきなみ大人買いしたので 主力パーツはほとんど入手出来ました(生廃パーツが主力で

したので これらを放出して今後商売が成り立つのか と疑問に思った次第ですが・・・ 中でもスポーツカーKはひどかった

なぁ〜 すべて一桁違いましたから)、それと贅沢ながら部品取りに出来たハコスカ1台有り 万が一の事態でも再生が可能

なぐらいのストックが出来ました。そして今はネットのオークションがあるので追加補充は可能です。私の場合 小学生から

の念願であった為これから乗り換える事は無く いかに維持していくかしか考えていません、生涯最後の愛車なのです。

ですのでいろんな事を想定してパーツの確保には力が入るのです。私のハコスカを見に来る人もちょくちょく居ますが話を

するとほとんどの方がパーツを持っていないのに驚いてしまいます、無保険のクルマがぶつかって来て逃げられたらどうす

るんだろう?ひどいヤツになると “それだけ部品を持っているのなら僕も安心です”なんて言われました。勿論 私は“売りま

せんよ”と言うと ムッした顔をされます、え〜 私が悪いのか?意地悪をしているのでもなんでもなく自分が末永く乗れるよ

うに備蓄した掛替えの無い部品だけにそんな不用意な 安易なヤカラに分ける部品はにゃ〜だよ。どうせ一生乗りますと

言っているヤツに限ってすぐ飽きて売り飛ばすのが関の山・・・ 過去何人そんな人を見てきたことか・・・ 本気で乗り続ける

のならそれなりの行動で示して欲しい その意気込みがパーツストックの表れでは無いでしょうか。旧車は金が掛かる所以

で 究極の道楽的趣味と言えるでしょう。

またいずれ乗ろうと思ってずっと探しているという人も本当に買ったと言うことも聞かない。私の経験上 所有する事が最終

目標と思っていましたが いざ持ってみると持つ事から始まると言う事です、だからもっと早く持っていれば今より楽にパーツ

のストックが出来たのに と思いました。


まず私の場合 長年の念願の車で最後の車であった為 末永く乗る為にはまず何があってもすぐに治せるよういろいろな

事を想定してパーツの確保を進めてきました、車体面 エンジン面 電装面 燃料面など。

いろいろ考えていると新品で車体以外一台組めるほどのパーツ群が欲しくなりますが・・・

これらに加え その他の装備 に乗せていますパーツ群も加え 電装はリヤトランク内のハーネス以外は入手出来ました。

リヤトランク内のハーネスは幸い配線の数が少ないので個別に作る事も苦ではない。

・電装各リレーユニット×1台分 ・各種スィッチ&ウィンカー、ライトスィッチ ・キーセット×1台分 

・別途メインキー×1set ・室内マット×1台分 ・ダッシュボード ・ヒーターコア&コック

・純正中古助手席(GTX)×2脚 ・リヤシート張替え再生品×1脚 ・運転席ノーマルを含め各種多数

・純正シート張り替えようレザー×1台分 ・純正GT‐Rグリル×1台分 ・ライトグリル枠×3台分

・リヤテールレンズASSY×3台分 ・リヤテールリム×3台分 ・キッキングプレート×1台分

・各種ウェザーストリップ類×1台分 ・各種モール類×1〜2台分 ・白ガラス×1台分 ・ドアノブ×1台分

・内側開閉レバー×1台分 ・GT‐R内張り×1台分 ・コンソールボックス×3台分 ・メーターパネル×3台分

・GT‐Rシフトノブ×2台分 ・NISMOコンペノブ ・GT‐改エンブレム×1台分 ・GT‐R外装エンブレム各種×2台分 

・ハンドル各種多数〜純正GT‐R、ダッツンコンペ新品を含む2本、ファルコン、MOMOウッド、ナルディ、F−1タイプ小径他

・ワイヤー類(チョークSUツイン用、アクセル、スピード、サイドブレーキ、ボンネットオープナー)

・車体グロメット×2台分 ・各種オイルシール×2台分 ・足回りベアリング&ブッシュ×1台分 

・ステアリングラバーブーツ×2台分 ・ステアリング各パーツ&フロントアーム×1台分

・純正GT‐R前後ショック×1台分 ・社外品前後ショック×3台分 

・社外品Ф50ディュアルマフラー(ステンを含む)構造がそれぞれ異なるもの×5セット 

・純正GT‐Rディュアルマフラー×2セット→今のベストチョイス
 
※純正マフラーは水が溜まり腐りやすいので前後タイコにそれぞれ水抜き穴を加工処理 驚くほど水が出る

・タコ足(ステンを含む)構造がそれぞれ異なるもの×5本

・ワタナベエイトスポークホイル14〜15インチ 7.5〜12J 各種 + 14インチマグホイル 

・純正ホイル(中古を含む)×2台分 日産スポーツコーナーテッチンワイドホイル×2台分

 それに履かせる各種タイヤ(CR65 88 R200)及び予備タイヤ

プラス予備パーツを使った時の予備も多数確保、それに加え 当時日産スポーツコーナーパーツ、レプリカパーツは別に

ストック。

新品車体パーツはフロントパネル×2台分 リヤ上下パネル×2台分 サイドステップ左右×1台分 フロント、リヤ

バンパー×2台分 フロントフェンダー上物中古×2台分 FRPモノ×1台分 

これらとは別に丸っと1台分のメインフレーム以外の中古パーツは揃えました、その中にはL28エンジン、ミッション、

R200LSD3機など駆動系すべて含みます。

等など ・ ・ ・ もっともっと細かいパーツは山盛りあります。

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私の場合

まずはパーツリストは最低揃えるべきでしょう、コピーを1万前後で販売されています。まずメーカーに在庫があるか

確認する、無くても定価がいくらなのかを把握しておく。(オークションなどで購入金額の上限の目安になり 高い買い物を

せずに済むようになります)

 ※専門ショップなどに品番を聞くのは失礼に当たる場合が多いので それは最低限のマナーで控えるべき行為です。

そして実車に乗る時間が長ければ長いほど どの部品がまずいるものかが分ってきます、そういうモノを優先的に探す事。

勿論 ある程度自分の手で整備なり 洗車をしていればおのずと分ってくるものです。なにからなにまでショップにお任せ

になると幾らお金があっても足りません。(しかし ココ最近オークションでも少し前私が買い揃えていた頃のような価格では

買えなくなってきています、異様な上がり方が多く断念する事も多くなってきています、おそらくショップさんが買いに参入

していると思われ 高い分は車両に被せれば良いのですから、ゆえにハコスカの相場が上がっていくわけです)


8年前の購入リストが出てきた


8年前の純正パーツ価格です、今から考えたら驚くほどの金額です。

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当時 純正パーツ放出広告

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ハコスカを手に入れて当初より240Z用のSUツインキャブを装着しようと思っていた。ソレックスやOERも持っているが

やはりそこそこエンジンが暖まらないと走り出すのはムリでベストのセッティングを出しても夏冬そのままでというわけに

行かず再調整が必要になる。通常の足として 四季を通じて安定した性能を発揮出来るにはコレしかないと思った。

2000ccのSUキャブは持っていたが気化器屋さんにオーバーホールを出した時 “2000のキャブだと8割までだったら

普通に使えるけど 高速域はカブルよ”  “ベストはやはり一回り大きい240Z用のSUツインキャブが定番だ  コレだった

ら思っているより良く走るよ”と言われた。サニトラにGX−5同様の仕様と思いカムとSUツインキャブを組んだがさすが

負圧キャブだけあって低速域はドヨ〜ンとレスポンスが鈍い 上まで回ってしまえばキビキビと反応はしてくれるが。

そんなイメージは覚悟していたが実際装着してソレックスやOERよりもレスポンスが良いのに驚いた。

まず240Z用のSUツインキャブを捜すのが一苦労だった、新品パーツでメーカー在庫を聞いてみると1台分は揃わない

状況で これは中古しかないと思い いろいろなショップに問い合わせをしたところ “ソレックスなどに変えてノーマルは

捨ててしまった”と言う答えが大半であった。数を当たってみるものでやっと240Zの部品取り車があるのでインマニから

エアクリーナーBOX チョークワイヤ−まで一式5万ほどで分けてくれる事になった。現物が来た時程度も悪くなく 

まったく排気ガス規制が掛かっていないタイプでラッキーだった(日立製 H J G 46W‐8型)。即 気化器屋さんにオーバー

ホールを出した(1基¥15.000‐×2)、 “あんた運がいいねえ〜 オーバーホール出来るラスト1セットあるよ”と言う事で

フルオーバーホールが出来た、サービスでインマニのガスケットまで付けてくれた。このノーマルキャブのセッティング内で

使えるようエンジン内容も決めたが ストリート向きのカムだと思っていた何処の製品だか分らないカムをオークションで

手に入れていた。オーバーラップもきつくなくそこそこでカム山も尖ってなくヤマナリ、そして選んだ最大の要因は加工カム

でなくベース円がノーマル同等の素材カムであった事。しかし 後で分かった事だがNISMOの74度カムであった。68〜

70度ぐらいのものを付けようと捜していたが流石に見た目で判断は出来なかったようだ。それと面研で圧縮を上げている

のも相まってアイドリング域から2.000rpmまでがやや濃いぎみで始動時にチョーク無しでかかってしまうほどであった。

通常の走行では問題は無いのだがアイドリング状態が5分も続けば回転が落ち始めカブリ気味になってしまう、回すと

元に戻るがチョッとでもアイドリングが長くなるとまた同じ事の繰り返し、プラグも#5まで下げたが真っ黒けになってしまう。

ジェットが無いので濃い薄いの調整は油面でしか無いと思いフロートを取り出してみると片側の金属ステーが横に曲がって

いて修正しても元の形にはならずレベルだけ出して元に納める。それでも症状は改善されず そんなままある時高速で

300kmの行程を走り実家に帰らなければならないようになりいざ高速へ・・・入り口から合流してひたすら加速 〜

そうした時にガス欠のような症状が・・・アクセルを戻し数秒経ってエンジンが復活 油面を下げ過ぎたと思い 次の

サービスエリアで元に戻し再スタート。ノンストップでぬふわ〜ぬうわkm巡航で走行し いよいよ目的地のインター500m

手前でまたエンジンの反応が無くなる症状が出た。アクセルを踏もうが戻そうがまったく反応が無い、目いっぱい奥まで

踏み込んだ時 やっとエンジン復活、料金所手前の広いエリアでガス欠かと思い万が一の為に積んでいた5リッターの

ガソリンを足して走行再開。しかしアイドリングが長い時のような低速の息つき症状が出て調子が悪い、5分も経たぬ

うちにエンジンストール。それからセルを回せどエンジンは掛からない、車を押して路肩に10分ほど置いてプラグを

交換したら調子は悪いけれど何とかエンジンは掛かった。家まですぐなのでドキドキしながら何とかたどり着く。

メインの用事が終わったのが夜になったので詳しくは明日と言う事でその日は寝た。寝る時にいろいろ考えていたのだが

確かに燃料は濃いのは確かだがエンジンストールはその理由だけではないのではないかと(電装系)思った、高速で

ぬふわkm巡航でカブルなんて有り得ないと思っていたからだ。次の日 まともな工具も無いので昔オヤジがGT‐Rで世話に

なっていたチューニング屋さんに連絡、なかなかエンジンが掛からなかったが何とか始動 即持ち込んだ。2〜3時間で

連絡が来て “もう大丈夫だよ”と。行ってみて話しを聞くと “かなり濃い状態だったのでキャブの調整のやり直しと点火時

期が狂っていたのとタペット調整のやり直しがメイン”と言う事だった。 “帰りはもっと加速も良いし燃費もかなり良くなって

いるよ ”と言う事で何事も無く無事帰って来れた。行きほど飛ばさず帰ったのだが低速域のモタツキはやや残るものの

それはアイドルアジャストで調整できると言う事で帰ってから調整で改善された。しかし極たまにアイドリング停止と

加速状態が長い時にガス欠症状が出た、そうしているうちについに行き倒れ状態になってしまった。セルを回している

うちはエンジンは回るがセルを離すと止まる。結局時間は掛かったが原因はキーオンの時にイグニッションにメイン電源が

入っていない事が判明、セルの導通がある時はイグニッション側にも導通有り でこの症状が出ていたようだ。別項にも

書いたが導通が目で分るようランプを付け メインハーネスが古いのでどこかが接触不良を起こしているようだ。

旧配線を殺し 新設で新しく配線を施したところ現在に至るまでその症状はまったくでなくなった。そこに至るまで

紆余教説あり 電磁ポンプの圧にSUキャブのフロートが負けてオーバーフロー気味になっているのではないかと思い

(ソレックス、ウェーバー、OERのフロートから支点までの距離はSUキャブより長いので締まりやすい SUキャブは短いので

ポンプの圧に負けているのではないかと思った)純正パーツの燃料タンクにリターンがあるパイプに交換し圧の軽減を

したが効果が無かった。そしてノーマル機械式ポンプは回転に応じて燃料を供給するのでL24〜26用のポンプの在庫を

メーカーに調べたところ在庫有り(機械式ポンプにも排気量 装着キャブにより様々な種類が有る 吐出量の違い)、カム

スロットルに取り付けるポンプ用のカムが無ければ何もならないのでその在庫をドキドキしながら在庫確認をしたところ

メーカーに有った、そして取り付けたところまだ高速は乗っていないが不具合は出ていない(キーオンの時にカチカチと

電磁ポンプの音がしないのが少し寂しいが)。

高速の高負荷で燃焼が不足した時に備えてリターン側に流量が調整できるコックを設けておいた、しかし送り量を見る限り

その心配は無さそうだ。(しかし電磁ポンプを外し機械式ノーマルポンプに付け替える人も珍しいだろう)


ひとつネックになっている事がある、フロートの曲がりを見てから出来れば新品に交換したく純正品番を知りたくて 様々な

書籍を買ったが載ってなくて 240Zのフレームナンバーと品名でメーカーに問い合せても今は類式番号が無いと調べて

くれない、キャブ型式まで指定してもダメ×・・・ 私は運が良く潰れた部品商から日産のパーツマイクロフィルムを機械ごと

入手できた(SR311〜R32まで全機種)、同じSUキャブでも2000以下に装着されているフロートは240Zと違う。

↑2000までのSUキャブはフロートと#20は別体240Z用SU 日立製 H J G 46W‐8型は一体式なのです。

しかし2000のZは有るものの240だけ無いのです。コピーで売っているところも

知っているがZ全機種合本で5万ほどする、キャブを見たいだけなのでそこまで踏み切れずにいたところ オークションで

“輸出用240 260Zのパーツリストのコピー 全120ページ”が5.000円ほどで入手できた。早速ニードルピン、ホルダー

フロートの在庫を聞くとすべて揃った、ココでやっと肩の荷が降りた。しかし下記↓ホースの¥2.650‐/本はチョッと高いん

じゃないの〜 締め付けバンドもクリップ式に変更した。

日立製 H J G 46W‐8型はフロートレベルを調整する時 キャブボディから一体で出ているステーがジャマをして簡単に

脱着が出来ない、どう見ても使わないステーなので機会を見て削り落とす事にする。

To be continued.



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