キャブレターの特徴
キャブレターを交換するにあたり様々な種類があります、どうせ付けるのならより高性能なモノを
付けたいのは心情です。ただ言葉で高性能と言っても何を持って高性能と言うか。
それはひとえにノーマルに比べパワーフィーリングの変化が大きいものを言うのだと思います。
もともと一般市販4サイクルトレール車は可も無く不可も無い無難なまったりトルク型のモノが
ほとんどです。そして排気ガス対策後 負圧キャブが主軸となり瞬発性は大きく損なわれた。
本来のエンジンパワーを取り戻し あわよくばそれ以上のものに変貌するユニットを選びたい。
下項はこのホームページの何処かに書いた覚えがあるのですが 改めてこの項で記したいと思います。
キャブレターの型式にはスロットルバルブの作動方式で PD型(VM):強制開閉 PE型:強制引き CV型:負圧
とに分類される。
2サイクルや4サイクルに取り付けられているが基本作動は何の区別による特徴は無く 共通です。
アイドリングからピーク回転までの燃料供給はスロージェット エアスクリュorパイロットスクリュ
ニードルピン&ニードルホルダ メインジェット で構成される。
エンジンのパワー特性を目的にキャブレターの構造が決められ 内部や外観も異なっている。
競技用のエンジン目的はハイレスポンス 高回転化が求められる上でショートストローク化や
クランクなどの回転部の軽量化が必須条件になるように キャブレター特性において同じ特性を
出す為にはスロットルバルブ厚の薄さ&カッタウェイ キャブベンチュリーセンターからインレットバルブ
までの距離 ファンネルの長さが大きく左右する。
上映像↑のようにスロットルバルブ厚が薄い方がベンチュリー内の流速は速いという特性がある。
俗称で“フラットキャブ”と言われるものはスロットルバルブが従来の円筒形ではなく平らな面で形成される。
上映像↑左図のように厚みが薄ければ薄いほどアクセルレスポンスが良く充填効率が良くなると言う特徴がある。
厚さ比較 PJ<TMR<FCR<PWK
この特性を用いたキャブにケイヒン製やミクニ製など幾種類もある。またPJとPEの中間的性能を狙ったものに
PWKという型式のキャブレターも存在する。
またキャブレターの性能もさることながらインレットバルブからキャブレターまでの距離もアクセルレスポンスに
大きく影響がある。
取り付けキャブのベンチュリー径の目安 算出方法がある。(単気筒)
また同じ型式のエンジンでも強制開閉式のベンチュリーと負圧式では大きさが異なり 同じ出力を
得る為には 強制開閉式<負圧式 が定説となるが加速においては 強制開閉式>負圧式 は否めない。
そして取り付ける車種によってキャブ本体の大きさで付く付かないが発生する、取り付ける為にキャブと
インマニの間にアタッチメントなどで延長したりする場合 そのキャブレターの性能は大きく損なわれる。
近年はセルモーターなどで取り付けスペースが小さくなっている事で選択の余地がますます狭くなってきている。
以上の事から当店の永年の検証結果を下記↓グラフで表してみた。
※FCRとPWKを同率に表しているがFCRは加速ポンプが付いているので低速のレスポンスは上。
以上 簡単にキャブレターの最低限の法則を記しました、このことを把握しておけば必然的に
どのキャブが良いかなどの不毛な論議にはならない筈です。何が自分にあっているかなら分かりますが・・・
あとの詳細に関しては
なぜPJなのか
を参照下さい。
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